2009 Fiscal Year Annual Research Report
環境センサー遺伝子を用いた胎児発育を促進する子宮環境メカニズムの解明
Project/Area Number |
21591408
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
太田 英伸 東北大学, 病院, 講師 (80422103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 州博 東北大学, 大学院医学系研究科, 名誉教授 (90124560)
千坂 泰 東北大学, 病院, 講師 (40323026)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Keywords | 子宮環境 / 胎児発育 / 環境センサー遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、Period1-luciferase遺伝子操作ラット実験モデル(Period1「ピリオド・ワン」は時計遺伝子)を用い、胎児の成長発達を促進する子宮環境とそのメカニズムを明らかにすることが目的である。特に子宮環境の日内変動が胎児発達に与える影響に注目し、①サーカディアン変動のある子宮環境、②サーカディアン変動のない子宮環境の2群を設定し、2つの子宮環境が胎児の成長に与える影響およびメカニズムの解明を行う。 本研究では第一のステップとして、妊娠子宮がサーカディアンな環境であるか否かを評価するために、Period1遺伝子操作ラットを用いた妊娠母体モデルを作成した。具体的には、妊娠7日目(満期23日)に全身麻酔下の母獣の頭蓋骨の一部に穴を開け、脳組織破壊用電極を挿入する。精密位置測定器(ステレオ・タキシック)ガイドライン下に電極先端を視交叉上核に固定させ、電流焼却により生物時計(視交叉上核)を破壊した。この操作により、妊娠母体の子宮・その他の器官のPeriod1リズムおよび行動リズムからサーカディアン・リズムが消失した。 以上のように本年度は予定通り、①「妊娠子宮がサーカディアンな環境であるか否か」の検討を終了し、明暗サイクル環境下で飼育したラットの妊娠子宮においてPeriod1遺伝子の発現に約24時間周期のサーカディアン・リズムが存在することを明らかにした(特許出願案件、特願2010-52778)。
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Research Products
(1 results)