2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境センサー遺伝子を用いた胎児発育を促進する子宮環境メカニズムの解明
Project/Area Number |
21591408
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
太田 英伸 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・知的障害研究部・診断研究室, 室長 (80422103)
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Keywords | 子宮環境 / 胎児発育 / 環境センサー遺伝子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Periodl-1uciferase遺伝子操作ラット実験モデル(Period1「ピリオド・ワン」は時計遺伝子)を用い、胎児の成長発達を促進する子宮環境とそのメカニズムを明らかにすることが目的である。特に子宮環境の日内変動が胎児発達に与える影響に注目し、(1)サーカディアン変動のある子宮環境、(2)サーカディアン変動のない子宮環境の2群を設定し、2つの子宮環境が胎児の成長に与える影響およびメカニズムの解明を行う。 本研究では第一のステップとして、妊娠子宮がサーカディアンな環境であるか否かを評価するために、Period1遺伝子操作ラットを用いた妊娠母体モデルを作成した。 昨年度は予定通り、(1)「妊娠子宮がサーカディアンな環境であるか否か」の検討を終了し、明暗サイクル環境下で飼育したラットの妊娠子宮において、Period1遺伝子の発現を指標として、妊娠初期~末期まで継続的に約24時間周期のサーカディアン・リズムが存在することを明らかにした(特許出願案件)。本年度は、脳生物時計「視交叉上核」を取り除いた妊娠母体ラットモデルを作成し、サーカディアン変動のない子宮環境を構築した。このモデル動物を用い、サーカディアン変動のない子宮環境にて発育したラット胎児の生物時計の機能、成長発達の評価を(1)胎児視交叉上核のPeriodl遺伝子の発現、(2)胎仔の体重・臓器重量の増加、(3)各種成長関連因子の経時的変化を指標に行った。
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Research Products
(7 results)