2009 Fiscal Year Annual Research Report
未熟児慢性肺疾患への新しい治療としての抗サイトカイン治療導入のための研究
Project/Area Number |
21591417
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
西巻 滋 Yokohama City University, 附属病院, 教授 (20275043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 俊平 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10158363)
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Keywords | 周産期 |
Research Abstract |
61例の早産児(平均在胎週数29.5、平均出生体重1,287g)で、臍帯静脈血を検体にして、interleukin(IL)-1β、 IL-6、 IL-8、 IL-10、 soluble tumor necrosis factor receptor-I(sTNFR)を測定した。 (1)IL-1β: 23例で測定され、値は0から91.2で、平均は10.3であった。17例(74%)で値が0であった。 (2)IL-6: 41例で測定され、値は0から4,149で、平均は194.9であった。18例(44%)で値が0であり、値の幅も4桁の差があった。 (3)IL-8: 41例で測定され、値は7.7から2,391で、平均は219.0であった。値の幅が大きく4桁であった。 (4)IL-10: 20例で測定され、値は0から66.9で、平均は6.8であった。12例(60%)で値が0であった。 (5)sTNFR: 61例で測定され、値は1,113pg/mLから10,400pg/mLであり、平均4,023pg/mLであった。 在胎週数が短い児ほどヽ値は高かった。CAMがある例でその傾向があった。これらは早産の理由のひとつに胎内での炎症の曝露が考えられていることと符号する。それはfetal inflammatory response syndrome(FIRS)のリスク群に他ならない。それを示唆するデータが得られた。 測定するサイトカインでも値の幅の広さや0を示す例数の多さから、マーカーとしての使用に耐えうると考えられるのはsTNFRであった。
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