2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591426
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有田 賢 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (50374434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乃村 俊史 北海道大学, 北海道大学病院, 助教 (50399911)
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Keywords | Michelin tire baby syndrome / 連鎖解析 / 遺伝子候補領域 |
Research Abstract |
常染色体優性遺伝性疾患の一つであるMichelin tire baby syndromeについて、責任遺伝子の候補領域を絞り込む作業を、遺伝子連鎖解析法を用いて昨年度までに行った。その結果マイクロサテライトマーカーD7S2480-D7S515の範囲(Interval 1Mb)に疾患との連鎖を認め、この領域に責任遺伝子が存在するととが示唆された。今年度はExonic sequence法を用いて候補領域に存在する全遺伝子のエクソン領域を網羅的に調べた。その結果同領域に複数のpolymorphismが存在することが確認され、病原性をもつ可能性のあるpolymorphismについて、direct sequencingを行い検証を行ったが、疾患の原因と考えられる遺伝子変異を確認することはできなかった。 Michelin tire baby syndromeの責任遺伝子を同定するに当たって、全身の皮膚の著明な皺が特徴である犬種シャーペイ犬において、ヒアルロン酸合成酵素の一種であるHyaluronan synthase 2の遺伝子HAS2に特有のSingle nucleotide polymorphismが確認されていることから、ヒトにおけるHyaluronan synthase 3種(HYAL1, HYAL2, HYAL3)の遺伝子と疾患の連鎖について解析を行い、HYAL1とMichelin tire baby syndromeに疾患関連性の存在することを昨年度突き止めた。今年度は、HYAL1のエクソン領域を直接シークエンスするとともに、イントロン領域のSingle nucleotide polymorphismについても検索したが、疾患との関連を示唆するような変異を同定することはできなかった。 以上から、原因遺伝子の同定には至らなかったが、原因遺伝子の存在する候補領域として、マイクロサテライトマーカーD7S2480-D7S515があることを同定したのを最終成果とする。今後本研究をベースに、さらなるMichelin tire baby syndromeの病因解析が発展することを期待する。
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Research Products
(1 results)