2010 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴による細胞機能センサーを用いた次世代アレルギー診断法の開発
Project/Area Number |
21591432
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
秀 道広 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50284188)
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Keywords | ナノバイオ / 表面プラズモン共鳴 / 二次元 / 細胞内情報伝達 / バイオセンサー / アレルギー |
Research Abstract |
1)二次元SPR装置による単細胞刺激応答の検出:本研究では、昨年度に作製した二次元SPR装置を用いて、RBL-2H3マスト細胞の刺激応答に伴う光強度変化を捉えることができた。また、センサー上の画像から任意の解析範囲を選択するシステムを導入した。その結果、センサー上に固定された細胞の誘電率変化を個々の細胞毎にデータ化することができる様になり、センサチップ上に異なる種類の細胞が混在した場合でも目的とする細胞のデータのみを選択的に取得、解析することが可能となった。平成22年度の研究では、細胞の形態の違いにより種類を判別したが、このシステムは多数の無応答細胞の中に少数存在する細胞の応答を検出する目的にも利用することができる。実際、マスト細胞株であるRBL-2H3細胞と上皮系細胞であるA431細胞を混在させ、抗原および上皮細胞刺激因子(EGF)で刺激した場合は2種類の反応が同時に生じ、従来の全体イメージでは1相性の反応しか得られなかったが、今回開発した細胞毎のデータ解析を行うことで、2種類の刺激応答パターンを取り出すことができた。 2)SPRシグナル発生メカニズムの解明:上記の二次元的SPR装置に焦点距離の大きい対物レンズを組み合わせることで細胞内のSPRシグナルの分布も解析可能となり、RBL-2H3マスト細胞では細胞辺縁付近に比べて細胞核付近ではより大きい誘電率変化が起きていることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)