2011 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴による細胞機能センサーを用いた次世代アレルギー診断法の開発
Project/Area Number |
21591432
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
秀 道広 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50284188)
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Keywords | ナノバイオ / 表面プラズモン共鳴 / 二次元 / 細胞内情報伝達 / バイオセンサー / アレルギー / 好塩基球 |
Research Abstract |
1)二次元表面プラズモン共鳴装置によるヒト末梢血由来好塩基球の刺激応答のイメージング:本研究では、既に確立された方法を用いてヒト末梢血より好塩基球を分離し、初年度に作製した細胞用二次元表面プラズモン装置を用いて抗原刺激応答を解析した。好塩基球は、BA312モノクローナル抗体を用いてSPRチップ表面にコートされた金薄膜に固定され、各種抗原に曝露されると各々の個体の過敏性を反映する形で抗原特異的に誘電率が上昇し、臨床検査として利用可能であることが確認できた。また、異なるドナー由来の好塩基球を1つのチップの別々の場所の隣接した場所に固定し、これらを同時に抗原液に曝露すると、反応する細胞スポットと反応しないスポットを生じることも確認した。 2)マイクロ流路を用いたヒト末梢血液からの好塩基球の分離方法の開発:予めマイクロビーズでラベルした各種抗体を末梢血白血球浮遊液に添加し、マイクロ流路を通過する過程で好塩基球以外の細胞を補足し、好塩基球については少なくとも直接的に何の操作も加えない状態で流路出口で回収するチップを試作した。さらに流路出口には表面プラズモン共鳴チップを連結し、末梢血白血球分画からSPRセンシングまでを一つの操作で行うことができるシステムを設計した。マイクロ流路には電磁力学的に設計された磁気ビーズを埋め込み、検体注入部に入れられた白血球浮遊液は16本に分岐した流路を通過し、効率的に好塩基球を回収することができた。
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Research Products
(8 results)