2011 Fiscal Year Annual Research Report
色白遺伝子(MC1RとP遺伝子)の多型と皮膚癌発症との関連
Project/Area Number |
21591449
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
大磯 直毅 近畿大学, 医学部, 講師 (10419814)
|
Keywords | 遺伝子 / 癌 |
Research Abstract |
日本人において色白に関連する遺伝子群の多型と皮膚癌発症が相関するかどうかを検討しています。近畿大学遺伝子倫理委員会の指針に従って患者ならびに健常コントロールの皆様に、研究に関して説明し、同意が得られた場合に、同意書にサインを頂いた後に採血しました。血液内の白血球より、ゲノム遺伝子を抽出しました。サンプルは近畿大学遺伝子倫理委員会指針に従って、匿名化して保存しました。紫外線発癌の対象疾患は、日光角化症並びに日光角化症由来有棘細胞癌・露光部基底細胞癌・悪性黒子由来悪性黒腫としました。日光角化症と皮膚癌患者・健常コントロールからのサンプル採取は予定人数に達しました。色白遺伝子であるMC1R遺伝子とP遺伝子の多型解析はPCR産物をSSCPとDirectSequencingにより順次実施しています。MC1R遺伝子は数多くの遺伝子多型が存在するため、ダイレクトシークエンスを行って、塩基配列を解析しています。P遺伝子Ala481Thr多型のhomozygous variants, compound heterozygous variantの3種類のコントロールと異なるバンドパターンを示したものはすべてダイレクトシークエンスで遺伝子配列を確認しています。最終的に統計学的優位差があるかどうか、検討予定です。白人でのMCIR遺伝子多型と皮膚癌発症と関連するとする報告はありますが、日本人での解析結果報告はこれまでありません。P遺伝子Ala481Thr多型と皮膚癌発症との関連はこれまで検討されていません。本研究の最終結果は日本人も白人と同様に光発癌を生じやすいサブグループが存在するかどうかを解明できます。皮膚癌発症予防を特に奨励すべきサブクループへのアプローチが重要であるかどうかを明らかにできます。
|