2009 Fiscal Year Annual Research Report
類天疱瘡抗体が表皮基底細胞表面結合後の水疱形成機序の解明
Project/Area Number |
21591457
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
永井 美貴 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (80324309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 浩明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20397334)
周 円 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (60444288)
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Keywords | 類天疱瘡 / エンドサイトーシス / 免疫電顕 |
Research Abstract |
本研究は類天疱瘡抗体の抗原結合後に特異的に活性化されるシグナル伝達に基づき、類天疱瘡抗体免疫複合体がエンドサイトーシスされる過程(仮説)を免疫電子顕微鏡で検討することを最終目的としている。 すでに数名の類天疱瘡患者から類天疱瘡IgG抗体を精製し、基礎実験として培養ケラチノサイトを用いて検討を行ったところ、類天疱瘡抗原は、類天疱瘡IgG抗体反応後には経時的にヘミデスモゾーム画分から減少していることがわかった。このことは、類天疱瘡IgG抗体が類天疱瘡抗原に結合後、患者体内でも(in vivo)同様な細胞生物学的な反応を引き起こしていることを示唆するものである。 当初、平成22年度の計画として考えていた凍結固定、凍結置換法を用いた包埋後免疫電顕法で試験的に検討した。すなわち、類天疱瘡患者皮膚においてin vitroと同様の類天疱瘡抗体免疫複合体が細胞質内にあるかどうか検討をした。 同意を得た類天疱瘡患者1名の皮膚を凍結固定、凍結置換させ、包埋後免疫電顕の試料を作成した。数か所に免疫複合体を細胞質内に検出することは困難であったが一か所のみ免疫複合体を認識した金コロイドを多数観察することができ、細胞質内に免疫複合体が取り込まれている可能性を示唆した(第108回日本皮膚科学会総会発表)。今後は、条件設定を改良し、安定した結果を得られるよう工夫し、さらに培養ケラチノサイト(in vitro)系においても確認が必要である。
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Research Products
(1 results)