2009 Fiscal Year Annual Research Report
色素異常症の病態解明により明らかにするメラニン生成調節機構の研究
Project/Area Number |
21591459
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
澤田 昌樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80467315)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 通浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60319324)
松本 高明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70508944)
|
Keywords | 眼皮膚白皮症 / Hermansky-Pudlak症候群 / 遺伝性対側性色素異常症 / モデルマウス / メラノサイト初代培養 |
Research Abstract |
「遺伝性対側性色素異常症の病因遺伝子産物ADAR1の基質RNAの同定」については、遺伝子データベースからDNA塩基配列とmRNA配列をそれぞれ得て、コンピュータを使って比較検討し、A-I変換を受けている遺伝子を検索する。実際上は、イノシンはグアニンとして認識されるためアデニンがグアニンに変化している「A-G」部分を検索する。データベース上ではかなりの割合の遺伝子でこのような変化が認められるが、実際の細胞からのcDNAで候補部位のシークエンスを検討してみると偽陽性が多く見られ、今後も検証作業が必要である。「DSHモデルマウス」については、ADAR1遺伝子変異をヘテロに保持したノックアウトマウスの作製を進めた。H21年度中に完成させて実験を始める予定であったが、ヘテロマウスの繁殖と生育が予想以上に悪く、発育が予定通り進まなかったため、マウスの確保に時間がかかり、H21年度分の研究内容と予算を一部翌年に繰り越しておこなった。 「Hermansky-Pudlak症候群とメラノソーム形成」については、機能解析を行うため、HPS1-7型の原因遺伝子産物の合成ペプチドによりポリクローナル抗体を順次作製していく予定であり、準備を進めている。 「白皮症(OCA)やDSHの病因遺伝子産物の機能解析」については、OCAおよびDSH患者のメラノサイトにおけるP、TRP1、SLC45A2、ADAR1の細胞内局在が正常人のメラノサイトにおける局在と異なっている点があるかを共焦点レーザー顕微鏡などにより検討する計画をしていた。現在のところ、それぞれの疾患患者の皮膚が得られたときにメラノサイトの初代培養が可能なように準備をして機会を待っている。
|