2010 Fiscal Year Annual Research Report
色素異常症の病態解明により明らかにするメラニン生成調節機構の研究
Project/Area Number |
21591459
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
澤田 昌樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80467315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 通浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60319324)
松本 高明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70508944)
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Keywords | 眼皮膚白皮症 / Hermansky-Pudlak症候群 / 遺伝性対側性色素異常症 / モデルマウス / メラノサイト初代培養 |
Research Abstract |
「DSHモデルマウス」については、p150特異的なADAR1遺伝子変異をヘテロに保持したノックアウトマウスを完成させて、そのマウスの四肢を観察したが、本疾患に特徴的な皮疹は認めなかった。「白皮症(OCA)やDSHの病因遺伝子産物の機能解析」については、様々なOCA患者の遺伝子解析を行った中で、OCA1の最小色素型の表現型を取る日本人症例の遺伝子診断がすでに済んでいたが、その変異の機能解析を行った。今回、チロシナーゼの野生型のコード配列およびOCA1MP患者で明らかになった2つの変異、p.R77Qとp.D383Nを持つコード配列をそれぞれmelan-c細胞に安定導入して、3つの安定導入株を作成した。過去の報告で活性がないことが示されているp.R77Qに対して、これまで機能解析の報告がないp.D383Nにてわずかなチロシナーゼ活性が認められれば、これらをOCA1MPの表現型を示す遺伝子型と考えることができるため、これを証明することを目的とした。実際に測定してみると、野生型のチロジナーゼ遺伝子を導入した細胞ではメラニンは十分得られたが、p.R77Qとp.D383Nの細胞株では、いずれも検出限界量以下であったため、p.D383Nにわずかなチロシナーゼ活性をあることを証明することはできなかった。
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