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2010 Fiscal Year Annual Research Report

創傷治癒における、セレクチンとそのリガンドの関与

Research Project

Project/Area Number 21591469
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

佐藤 伸一  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (20215792)

Keywords細胞接着分子 / PSGL-1 / P-selectin / 創傷治癒
Research Abstract

本研究の目的は細胞接着分子であるE-selectin, P-selectin、PSGL-1の創傷治癒過程における役割を明らかにすることである。本年度は、PSGL-1ノックアウト(PSGL-1-/-)マウス、P-selectin-/-マウス、E-selectin-/-マウスの創傷治癒過程における炎症細胞浸潤および細胞成長因子発現を解析した。昨年度の解析によって明らかにされたPSGL-I-/-マウスにおける創傷治癒、特に早期における遅延は、好中球、マクロファージ、肥満細胞の浸潤の有意な低下を伴っていた。さらに、受傷3日後および7日後におけるIL-6、IL-10、TNF-α、TGF-β、PDGF、bFGFの創部での発現も、同様に野生型マウスに比較して有意に減少していた。しかし、受傷7日後のbFGFの発現とマクロファージの浸潤については、PSGL-1-/-マウスにて有意な低下は認められなかった。このことは、PSGL-1-/-マウスでは、受傷7日後の創面積と上皮間距離が正常であったことを説明しうる所見と考えられる。同様に、P-selectin-/-マウスおよびP-selectin-/-マウスに抗E-selectin抗体を投与したマウスにおいても、PSGL-1-/-マウスと同様に、それらの創傷治癒遅延と並行して、炎症細胞浸潤および細胞成長因子発現が野生型マウスと比較して有意に低下していた。対照的に、創傷治癒遅延が認められなかったE-selectin-/-マウスでは、炎症細胞浸潤および細胞成長因子発現は正常であった。このように、本研究ではPSGL-1とP-selectinが創傷治癒過程に関与していることが明らかとなり、その創傷治癒遅延は創部への炎症細胞浸潤(特にマクロファージ)と細胞成長因子(特にbFGF)の発現と相関していることが明らかとなった。

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Published: 2012-07-19  

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