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2011 Fiscal Year Annual Research Report

発達早期の社会的ストレスが辺縁系GABA性神経系機能に及ぼす影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21591484
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

兼子 幸一  鳥取大学, 医学部, 教授 (50194907)

Keywords社会的ストレス / GABA作動性神経 / 内側前頭前皮質 / 母子分離 / 社会的隔離 / 神経修飾因子 / カルシウム結合タンパク
Research Abstract

今年度はWistar系ラットを用いて発達早期の社会的ストレスが内側前頭前皮質(vPFC)のGABA作動性神経系に及ぼす影響の検討を試みた.手法としては、免疫組織学的手法と電気生理学的手法を用いた。
・使用した社会的ストレスは下記の通り.
1.生後3~22日目,1日3回,各1時間の母子分離
2.離乳後(生後22日~同40日目)の社会的隔離(単独飼育)
社会的ストレス(+)群および社会的ストレス(-)群の2群を合わせた仔ラットの総数は38となった.
上記2種の社会的ストレスを加えたラットは,いずれのストレスも負荷せず,通常の環境で養育されたラットに比べて,生後3週(p<0.05)および6週(p<0.01)のいずれの時期においても体重の増加速度が有意な遅延を示した.
生下時体重生後3W生後6W
・社会的ストレス(+)群(N=15):7.2±0.4g 42.6±5.3g 149.2±6.9g
・社会的ストレス(-)群(N=23):7.1±0.3g 55.1±6.2g 171.4±9.1g
○免疫組織学的解析の結果
社会的ストレス(+)群では,ストレス(-)群に比べて,LAおよびvPFCのII/III層で,parvalbumin発現量の増加を認めた(p<0.05).これに対して,同領域のcalretininおよびcalbindinの密度には差がなかった.また,PFCの他層では,群間差を認めなかった.
○電気生理学的解析の結果
スライスパッチクランプ法でvPFCのII/III層及びV層の錐体細胞から全細胞記録を行い、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンを各々10μMで投与し、自発性抑制性シナプス後電流(sIPSCs)を記録した。これら3種類のいずれの神経修飾因子に対しても、2群間でsIPSCの平均振幅、頻度の差を認めなかった。
○考察
発達早期の社会的ストレスはparvalbuminの発現量を増すが、GABA性神経系の自発活動には影響しなかった。

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Published: 2013-06-26  

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