2011 Fiscal Year Annual Research Report
薬物による徐波睡眠増減による代謝・認知機能への影響の検討
Project/Area Number |
21591493
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
田ヶ谷 浩邦 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (50342928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 雄治 北里大学, 医学部, 教授 (40215017)
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Keywords | 精神薬理学 / 睡眠薬 / 睡眠生理学 / 生活習慣病 |
Research Abstract |
徐波睡眠は脳・身体の疲労回復・機能維持において重要な役割を果たしており、日中の認知機能の維持や、疲労回復度、熟眠感と関連するだけでなく、徐波睡眠を減少させると耐糖能低下が引き起こされる。 近年発売された睡眠薬、現在開発されている睡眠薬は、徐波睡眠を減少させない、あるいは増加させる物質であり、従来の睡眠薬と比較してより生理的な催眠作用を持つとされているが、薬物による徐波睡眠増減が薬物を使用しない状況での徐波睡眠増減と同等なのかどうかについてはエビデンスがない。 この研究では、睡眠徐波を減少、あるいは増加させる睡眠薬、催眠作用を持つ薬物による生理機能への影響を、翌日の認知機能、耐糖能を測定することにより明らかにするため、健常若年男子にプラセボ、徐波睡眠を減少させる睡眠薬(トリアゾラム)、徐波睡眠を増加させる睡眠薬(ゾルピデム)をランダム化二重盲検クロスオーバー法で就寝前に投与し、夜間睡眠中の終夜睡眠ポリグラフによって徐波睡眠の増減を定量し、翌朝に耐糖能試験と認知機能検査を行う。 研究計画は、学内研究倫理審査委員会、同利益相反審査委員会で承認を受けた。厚生労働省の「臨床研究指針」を満たすため、有害事象に対する補償保険の加入、UMIN臨床研究登録を行った。 平成24年3月までに、7例の若年健常男子で合計21回の終夜睡眠ポリグラフ、耐糖能試験、認知機能検査を施行し、結果の解析中である。引き続き、科学研究費以外の研究費を利用して、被験者数を追加していく予定である。
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