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2011 Fiscal Year Annual Research Report

うつ病の自己認知の神経基盤に関する脳機能画像解析研究

Research Project

Project/Area Number 21591518
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

岡本 泰昌  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (70314763)

Keywords自己認知 / うつ病 / 情動 / fMRI / 認知行動療法 / 内側前頭前野 / 前帯状回
Research Abstract

うつ病患者には自己の認知に関する認知と情動の相互作用に関する前頭前野と前帯状回の機能障害があり、それが自己に対する否定的な認知を生じさせているという仮説を立てた。この仮説を検証するために、本研究では情動価を持つ言語を用いたSRE課題をうつ病患者に実施しfMRIを用いて測定することにより、自己に関する否定的な認知の神経基盤を検討した。課題は以下の条件を行った。自己関連付けポジティブ条件、自己関連付けネガティブ条件、他者関連付けポジティブ条件、他者関連付けネガティブ条件、また、関連付け条件(自己・他者)と視覚的・運動的要素を統制したコントロール条件として、意味定義ポジティブ条件、意味定義ネガティブ条件の6条件であった。自己関連付け条件は、それが自分に当てはまっているかを、「はい」もしくは「いいえ」で判断し、ボタン押しによって反応させた。他者関連付け条件は、小泉首相に当てはまっているかを判断させた。意味定義条件では、形容詞が定義するのが難しいかどうかを、判断させた。各条件は教示文呈示(4s)と5試行と4sのブランクを1ブロックとして、それぞれ4ブロックずつ行った。この課題遂行中の脳活動をfMRIで測定した。その結果、ネガティブ刺激の自己関連付けにおいてうつ病患者の内側前頭前野・前帯状回の活動は対象健常者より有意な活動上昇が認められた。さらに、うつ病患者を対象として認知行動療法(CBT)前後で、SRE課題遂行中の脳活動の変化を測定した。CBTの結果、抑うつ尺度の得点は低下し、脳活動はネガティブ感情語の自己関連付けにおいてCBT後に内側前頭前野、腹側前帯状回の活動が有意に低下することが明らかになった。われわれの研究の結果は、CBTによって自己に対するネガティブな認知に関わる脳機能が変容することによりうつ病の症状が改善することを明らかにした。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 精神療法における認知・行動・情動の脳内基盤-うつ病の認知行動療法を一例として-2011

    • Author(s)
      岡本泰昌, ほか
    • Journal Title

      精神神経学雑誌

      Volume: 113 Pages: 1088-1094

URL: 

Published: 2013-06-26  

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