2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591523
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
寺尾 岳 Oita University, 医学部, 教授 (80217413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土山 幸之助 大分大学, 医学部, 講師 (80197730)
堤 隆 大分大学, 医学部, 講師 (60284791)
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Keywords | 気分障害 / 双極性障害 / うつ病 / 発揚気質 |
Research Abstract |
本研究は、うつ病患者に紛れ込み、おそらくは治療抵抗性の一因となっている双極スペクトラム概念の検証と再構築を行うことが目的である。このために、本年度は: (1) 発揚気質に関して:問診と調査、アクチグラム、神経内分泌的負荷試験 被験者59名を募集し、研究に関する書面での説明に対し文書で同意を得た上で、念のため、精神疾患の既往や現在症の有無についてMINIを用いた半構造化面接で評価した。その上で、発揚気質を問診や所定の質問紙(Temperament Schedule of Memphis, Pisa, Paris and San Diego : TEMPS)を用いて評価した。ハミルトンの抑うつ状態評価尺度やヤングの躁状態評価尺度を用いての気分状態の把握も行った。さらに、行動科学的にアクチグラムを用いて連続した1週間の活動性とくに睡眠・覚醒リズムを調査し、さらに神経内分泌的負荷試験を行うことで中枢セロトニン神経機能を比較した。その結果、発揚気質者は日照量を有意に多くあびており、睡眠時間の日間変動が有意に大きく、中枢セロトニン機能が有意に低いことが明らかになった。 (2) 双極スペクトラムの診断・治療に関して:問診、調査と経過観察 研究に関する書面での説明に対し文書で同意を得た患者46名に対し、循環気質や発揚気質の評価などを詳細に行い、とくに大うつ病性患者がAkiskalのII1/2型以降の双極スペクトラム障害に該当するか検討した。大うつ病性障害患者の中での双極スペクトラム障害の有病率を推定し、双極スペクトラム障害(+)群と(-)群の2群に分類し、それぞれの患者背景やそれまでの投薬内容、抗うつ薬に対する反応性を調査した。その結果、双極スペクトラム(+)群の方がリチウムによる寛解率が有意に高く、SSRIによる寛解率は低い傾向にあった。
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