2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591552
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
浦田 浩一 Shinshu University, 医学部附属病院, 講師 (70324267)
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Keywords | 生体肝移植 / 肝容積 / 肝静脈 / 肝萎縮 / 肝再生 |
Research Abstract |
2010年3月までに当科で施行された274例の生体肝移植のうち、2005年1月以前で、術前に当院で腹部の造影MDCTまたはAngio-CTを行っているドナー100例を対象にで下記の測定を行った。 全肝の門脈、肝静脈容積、肝容積を3次元肝容積解析ソフト(「Organ Volume Analysis」日立メディコ社)を用いて測定し、実際の摘出肝重量と比較し、同ソフトでの肝容積測定の精度誤差を再確認した。肝容積測定の従来法(マニュアルトレース法)との測定誤差の精度も比較検討を行った。以上については、報告論文を作成中である。 また、過去に蓄積している前記の造影MDCTの電子化情報からは85例のドチーの3次元肝容積解析ソフトを用いて解析し、ドナー・レシーピエントの門脈・肝静脈の破格を含めた解剖(肝静脈枝間のコミュニケーターも含む)を描出、門脈枝支配領域の肝容積、肝静脈枝支配領域の肝容積が解析された。さらに、ドナー肝切除における、中肝静脈に合流する肝前区域枝(V5,V8)とその温存・切離とドナー肝切除後の肉眼所見・臨床での区域容積の変化の解析を一部の症例で行なった。中肝静脈分枝で還流される領域が右葉の50%を超える症例が28%存在した。同ドナーにおいては再生・萎縮の変化を術後長期観察後に再度造影CT検査を行うことで評価できることが明らかとなり、今後解析を行う症例も含め報告予定である。 血管造影を行った際の造影MDCDでは肝実質の造影が不十分なこともあり、症例によっては解析が困難な場合があること、通常の造影CTの条件でも、肝静脈の造影が薄く血管や肝実質の抽出が困難であることがわかり、CT造影の際の造影剤の増量と撮影相の増加により、よりよい静脈解析が行えることが明らかとなった。3次元肝容積解析ソフトを用いて肝静脈を描出する場合の造影CTの条件を確立した。
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Research Products
(12 results)