2011 Fiscal Year Annual Research Report
造影マルチスライスCTによる3次元胃壁血管抽出画像の開発および胃癌診断への応用
Project/Area Number |
21591564
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古森 正宏 九州大学, 大学病院, 助教 (90529819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴丸 大介 九州大学, 大学病院, 医員 (90419565)
内田 耕栄 九州大学, 大学病院, 医員 (20610611)
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (90145433)
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Keywords | 胃癌 / MDCT / 動脈優位相 / 腫瘍濃染 / 術後再発 / 予後 |
Research Abstract |
造影3次元CTにおける進行胃癌の増強効果と臨床病理学的因子との関連について 造影MSCT動脈優位相における進行胃癌の造影剤増強効果の意義を臨床病理学的に明らかにするため、病理学的に進行胃癌と診断された41例について腫瘍の増強効果の程度と病理学的因子との関連、術後の再発率、予後の解析を行った。発泡剤,鎮痙剤,経静脈性高濃度造影剤を用いた64列MDCTで胃全体を含む動脈優位相の容積データを収集、ワークステーション上で3次元表示画像を作成した。各腫瘍について腫瘍(tumor;t)、正常胃壁(normal wall ; n)のCT値を計測し、各腫瘍のt/n比を腫瘍増強効果の指標として用いた。t/n比の平均値をカットオフ値として、対象を2群(高吸収群、低吸収群)に分類し、病理切除標本における腫瘍径、組織型、深達度、発育形式、間質量、リンパ管侵襲、静脈侵襲の有無、抗CD34抗体による腫瘍内のmicrovascular density (MVD)について多変量解析を行い、さらに術後の再発率、予後について単変量、多変量解析を行った。結果は高吸収群を規定する病理学的因子は豊富な腫瘍内MVD、リンパ管侵襲陽性であった。高吸収群は低吸収群と比べ術後にリンパ行性転移または血行性転移を来たすものが有意に多く、無再発生存期間は高吸収群が低吸収群と比べ不良であった。また、コックス比例ハザードモデルのよる多変量解析では、t/n比(1.1≦)、リンパ節転移数(3≦)、年齢(60≦)が独立した予後因子であった。
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Research Products
(2 results)