2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591568
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
森 宣 大分大学, 医学部, 教授 (20128226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清永 麻紀 大分大学, 医学部, その他(医員) (90464445)
山田 康成 大分大学, 医学部, 講師 (60244183)
松本 俊郎 大分大学, 医学部, 准教授 (80219500)
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Keywords | 画像診断学 / リンパ系 |
Research Abstract |
膵胆道系の悪性腫瘍は,浸潤傾向が強く,特にリンパ網への浸潤の有無は病期診断や予後に影響する重要な因子である.膵胆道系周囲リンパ網の画像評価に関する報告は少なく、特にMRIでの報告は認めない。今回,これらリンパ網の正常MRI解剖の確立を目的として,非造影下3T-MRIの3D脂肪抑制併用T2強調画像を用いて評価を行った.対象は腹部疾患が疑われ,膵胆道系疾患を認めなかった27例である.まず,膵周囲のリンパ網を8領域に分けて評価した.膵頭上部・前面リンパ網として(1)膵頭前上部・総肝動脈周囲,(2)膵頭前中部,(3)膵頭前下部,肝十二指腸間膜内や膵頭部後面リンパ網として(4)肝十二指腸間膜内,(5)膵頭上後部,(6)膵頭後中~下部,傍大動脈領域リンパ網として(7)腹腔動脈-上腸間膜動脈間領域、(8)腎静脈・下大静脈角上部に分類した。リンパ網は高信号を示す膵胆管,消化管を除外した線状・結節状の高信号構造と定義し、その同定能は,5段階評価(1 : definitely detected, 2 : probably detected, 3 : indeterminate, 4 : probably not detected, 5 : definitely not detected)で行った.その結果,膵頭部上部・前面のリンパ網に関しては,上部では全例(100%)で同定が可能であった.膵頭中部、下部では,それぞれ89%,85%と同定能が低下し、消化管の動きによるアーチファクトが原因と考えられた.肝十二指腸間膜内・膵頭後面のリンパ網は,全例で同定可能で,特に肝十二指腸間膜内では明確に同定された症例が96%と高率であった.また、傍大動脈領域のリンパ網も96%と高い同定率が得られた.膵・胆管周囲のリンパ網は、3D脂肪抑制併用T2強調画像を用い良好な描出能が得られた.今後、本研究で得られた正常像をもとに、膵胆道系疾患のリンパ網への進展に対するMRI診断の有用性を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)