2009 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージングによる血管新生阻害剤併用化学療法の効果判定
Project/Area Number |
21591573
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
立石 宇貴秀 Yokohama City University, 医学部, 准教授 (20415524)
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Keywords | 血管新生 |
Research Abstract |
血管新生阻害剤の血管透過性の亢進、間質圧の変化、微小血管濃度の減少などの変化を生体内で画像化した報告は少ない。インテグリンαvβ3はいくつかの癌種においてその過剰発現が認められており、腫瘍の増殖、局所浸潤、遠隔転移において重要な役割を果たしている。当研究では、血管新生阻害剤の担癌患者体内での標的阻害を的確に捉える分子イメージング手法としてインテグリン特異的PETリガンドを動物腫瘍モデルをもとに確立し、治療効果、副作用の発現を予測できるバイオマーカーとなりうるか検討した。インテグリン特異的標識PET製剤である^<68>Ga-DOTA-PEG-RGDfKの合成方法を確立した。すなわち、グリシンを出発物質とし、順次アミノ酸を縮合させた後、環化させ、環状ペプチドcyclo-RGDfKを得た。この合成は液相中で行い、量的な供給も可能となった。一方、選択的に保護されたDOTA、及びPEG鎖を合成し、それぞれを縮合させ、PEG-DOTA鎖を合成し、これを最後にcyclo-RGDfKと結合し、標識前駆体であるDOTA-PEG-RGDfKを得た。^<68>Ge-^<68>Gaジェネレータより抽出された^<68>Ga3+溶液を加え、80℃で15分加熱した後、Sep-Pak(R)を用いて短時間で精製した。これにより放射性化学純度の高い^<68>Ga-DOTA-PEG-RGDfKを効率よく得ることができた。また、合成した薬剤はある条件では68Gaが解離することがあったが、これについても条件を検討し、安定して得ることにも成功した。また、ヒト投与を目的として立案したインテグリン特異的標識PET製剤のF-18 Garacto-RGDペプチドの合成も終了し、安定した収率を得るための調整を図っている。
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Research Products
(5 results)