2010 Fiscal Year Annual Research Report
PET/CTを用いた分肝機能評価法の確立に対する研究
Project/Area Number |
21591577
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村上 康二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50200267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 敬一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70260388)
|
Keywords | Positron CT / PET/CT / 11C-メチオニン / 肝機能 / 融合画像 |
Research Abstract |
肝切除予定患者はしばしば肝機能が低下しており、肝切除のさいには術後肝機能の予測が必要である。現在はCTのデータを元にした体積の計測により機能を予測しているが、本研究は肝細胞の機能評価によって残肝機能の予測を行う方法の妥当性を研究目的とする。 現在広く臨床応用されているPETはSPECTよりも空間分解能に優れ、またPET/CTを用いることによりCTとの正確な融合画像が得られるため、解剖学的情報も必要な分肝機能評価に適している。一方、現在PET診療に応用されている18F-FDGは肝臓の生理的集積が低く、肝機能評価には適さない。そこで本研究では肝臓のタンパク合成能を反映する11C-methyonineを用いることにした。初年度は11C-methyonineの肝臓への集積を正確に評価するための至適撮像法を検討した。その結果、撮像は薬剤投与後10分後からの開始が妥当であることが結論づけられた。今年度は安静呼吸下で撮像するPETと呼吸停止下で撮像するCTの位置合わせにおいて、PET画像における呼吸同期法の使用を検討したが、呼吸の巧拙によりCTとPETの位置ずれに個人差が大きいことが判明した。従って呼吸同期法は有用ではあるが、呼吸変動の大きい患者には有用性が低下した。一方、現在画像を非剛性的に移動させてCTとPETの正確な融合画像を作成するソフトウェアを開発中である。このソフトウェアは呼吸により位置の異なるCTとPETの画像を画像処理技術によって正確に融合させるものである。次年度はこのソフトウェアを用いて融合画像の精度を検討する予定である。また本年度に得られた融合画像のデータは画像解析用のワークステーションを用いて解析した結果、門脈や静脈が明瞭に終えるため肝臓の亜区域レベルまでは十分に解剖学的判別が可能であることが確認できた。
|
Research Products
(6 results)