2009 Fiscal Year Annual Research Report
放射免疫療法における腫瘍増殖能・低酸素状態の画像化
Project/Area Number |
21591580
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
細野 眞 Kinki University, 医学部附属病院, 教授 (00281303)
|
Keywords | 放射免疫療法 / 悪性リンパ腫 / 陽電子断層撮影 / FDG / 低酸素イメージング |
Research Abstract |
今年度は、イットリウム-90(Y-90)標識抗CD20抗体製剤であるイブリツモマブ チウキセタンによって悪性リンパ腫の放射免疫療法を実施する際の、陽電子断層撮影(PET)による腫瘍の性状の評価、治療効果判定、治療効果の予測、予後の予測について検討を行った。PET薬剤として、2-deoxy-2-[18F]fluoro-D-glucose(FDG)、[18F]fluoromisonidazole(FMISO)を用いてイメージングを実施した。3'-deoxy-3'-[18F]fluorothymidine(FLT)は安定した薬剤合成を実現し、臨床応用の準備を進めた。ろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫症例において、Y-90イブリツモマブ チウキセタン療法の前後でFDGおよびFMISOを用いたPET/CTを施行し定量的に解析した。またリンパ腫以外の外部放射線照射症例においてもFDGおよびFMISOを用いたPET/CTを施行し比較対照した。Y-90イブリツモマブ チウキセタン療法を受けた3症例5病変においてFMISOを投与して経時的に撮像し集積を評価したところ、投与100分後の集積は、療法前は、平均SUVmax : 1.26(範囲1.09-1.43)、療法2週間後は、平均SUVmax : 1.06(範囲0.73-1.26)となり、対象としたろ胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫において、低酸素状態および内部放射線照射による再酸素化が確認できた。またY-90イブリツモマブ チウキセタン療法によるFDG集積の経時的低下も確認した。文献検索した範囲では内部放射線照射によるリンパ腫の再酸素化は報告がなく、貴重な知見を得ることができたと考えられる。次年度からさらに症例を重ねて検討して行く。以上740文字
|
Research Products
(23 results)