2010 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌の高線量率組織内照射におけるMRI-guided planningの確立
Project/Area Number |
21591582
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
玉田 勉 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40278932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 克能 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00274168)
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Keywords | 核磁気共鳴画像 / MRI / 前立腺癌 |
Research Abstract |
今年度は、治療前後の前立腺癌の腫瘍検出における特徴的そして臨床的に重要なMRI所見について検討を行った。1.5T MRI装置および多チャンネルコイルを使用し、T2強調画像、造影ダイナミック、拡散強調画像の撮像を生検または治療前に施行した。経直腸超音波ガイド下の生検または前立腺全摘術を施行し以下の項目について検討した。1.腫瘍検出に影響を与える正常前立腺の加齢性およびzonal anatomyの変化(サイズ、T2コントラスト、ADC値、造影効果)、2.生検後の出血の影響、3.癌と鑑別が必要な良性病変(慢性前立腺炎、前立腺肥大)、4.前立腺癌治療後のMRI所見(正常前立腺の治療後の変化、再発腫瘍)。その結果、1.正常前立腺は加齢によりサイズが増大、zonal anatomyが明瞭化し、ADC値は正の相関を示し、様々な造影パターンが観察された。2.生検に伴う出血は長期間残存するが、腫瘍部の出血の程度は低く、multiparametric MRIのある程度の検出能が得られた。3.特に慢性前立腺炎に対して癌病変と鑑別可能な画像所見を示すことができた。4.前立腺癌の再発腫瘍に対するmultiparametric MRIの高い検出能が得られ、特に拡散強調画像が優れていた。その要因として、治療後ある程度時間が経過すると前立腺内のADC値は治療前の状態に戻り、治療による影響がT2強調像に比して低いためと考えられた。以上より、拡散強調画像を含むmulti-parametric MRIを用いた前立腺癌(原発性および再発性)の診断は,前立腺癌のMRI所見のみならず正常前立腺MRI所見の加齢性変化やzonal anatomyにおける変化,良性の前立腺障害のMRI所見および治療によるMRI所見の変化を理解することにより高い検出能が得られる。
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Research Products
(1 results)