2011 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌の高線量率組織内照射におけるMRI-guided planningの確立
Project/Area Number |
21591582
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
玉田 勉 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40278932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 克能 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00274168)
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Keywords | 核磁気共鳴画像 / MRI / 前立腺癌 |
Research Abstract |
今年度は、multiparametric MRIを用いた放射線治療後の前立腺癌の腫瘍検出において有用な診断情報を提供すると考えられる、gray zone PSA(4-10ng/ml)症例におけるMRIによる前立腺癌腫瘍検出能について検討を行った。対象は前立腺MRI検査前に経直腸超音波ガイド下の前立腺生検を受けた50症例(40~84歳:平均年齢70歳)。前立腺MRIは、1.5T、phased-array torso coilを使用し、T2強調画像(T2WI)、造影ダイナミック(DCE-MRI)および拡散強調画像(DWI)を撮像した。前立腺生検部位(外腺8か所,内腺4か所)を8か所に再区分し、1)各部位におけるそれぞれの撮像法による腫瘍検出能、2)生検結果と生検腫瘍サイズや組織分化度との関係および3)症例単位における腫瘍検出能について検討した。その結果、前立腺生検では50人中35人(70%)、400領域中102領域(26%)(外腺74領域、内腺28領域)で前立腺癌と診断された。1)各部位の腫瘍検出におけるMRIの感度、特異度、正診率は、T2WIでは、36%、97%、82%、DCE-MRIでは43%、95%、82%、DWIで38%、96%、82%であり、これらの撮像法を組み合わせて評価する(combined MRI)ことにより感度は54%と有意に上昇し(P<0.005)、一方、特異度は83%と有意に低下した(P<0.05)。2)MRI所見陽性郵はMRI所見陰性部に比して腫瘍サイズは有意に大きく(P=0.002)、腫瘍分化度は差がなかった。3)症例単位の腫瘍検出能においてcombined MRIの感度、特異度、正診率は、85%、73%、82%であった。治療後の再発腫瘍では、今回の症例と同等のPSAを示すため本研究の結果は、再発腫瘍の擁RI診断において有益な情報を提供すると予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
治療後の症例のMRIによる経過観察が不十分な症例が多いため、従来の計画通りに研究は進んでいないものの、今回検討したような一部別の角度からの検討を追加し、研究目的が達成できるように配慮しながら研究をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記に示した様に、研究計画の一部が遅れるまたは施行できない場合は、別の角度からの検討を随時追加し、研究目的が達成できるように調整しながら研究を進める。
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Research Products
(3 results)