2011 Fiscal Year Annual Research Report
先進的ながん治療を目指した高純度ルテチウム-177の新規製造法の開発
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21591586
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
渡辺 智 独立行政法人日本原子力研究開発機構, その他部局等, 研究員 (40354964)
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Keywords | Lu-177 / 分離・精製法 / 高純度 |
Research Abstract |
申請者は、治療のためのβ線に加えてモニタリング可能なγ線を同時に放出するLu-177(ルテチウム-177)に着目し、がんに特異的に濃集するモノクローナル抗体へLu-177を標識したLu-177 標識抗体を開発して、Lu-177標識抗体のがん治療薬としての有用性の評価を目指している。しかし、現在までに開発したLu-177の製造法ではLu-177最終溶液に不純物元素が混入するため、Lu-177標識抗体の標識率の低下が起こる。そこで、本研究課題では、Lu-177標識抗体の標識率向上のためにLu-177を高純度で製造することを目的とし、酢酸系キレート樹脂等を用いたLu-177の新規製造法の開発を行なう。酢酸系キレート樹脂によるYb-Luの分離法として文献によると、μgオーダーでのイミノ二酢酸キレート樹脂により全希土類元素の相互分離を行なっていることから、分離条件を検討することにより、mgオーダーのYbとLuの相互分離は可能と考えられる。そこで、本研究では、イミノ二酢酸キレート樹脂を用いてmgオーダーのYbとLuの相互分離を検討をすることにした。昨年度までの実験では、イミノ二酢酸キレート樹脂を充填したHPLC用のカラム(4.6 mmφx150 mm)の本数を1本から3本と直列に増やすに従い、YbとLuの分離能が良くなることを明らかにしたが、完全分離には至っていなかった。そこで本年度は、4.6 mmφx150 mmのカラム3本に4.6 mmφx250 mmのカラムを1本加えて分離度を調べた。結果として、新たにカラムを加えても分離度は3本の時とほとんど変わらなかった。この理由として、カラムを昨年度と同一のものを使用したためYbの吸着等によるカラムの分離能の低下が起こっている可能性が考えられる。今後、本課題については引き続き検討を加える必要があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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