2009 Fiscal Year Annual Research Report
高密度焦点式超音波治療法の肝癌治療への応用、並びにRFAとの併用療法の検討
Project/Area Number |
21591596
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴田 登志也 Kyoto University, 医学研究所, 准教授 (60162632)
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Keywords | HIFU / RFA / 肝癌 |
Research Abstract |
ウシ肝を用いたex vivo study (1)ラジオ波焼灼術はCool-tip RF system (500kHz, Radionics)の2.0-cm bare tip, 16-gauge針を用いて、ウシ肝(n=4)の焼灼を行った。 30Watt, 10min.の通電を行い、macroscopicには、長径5.3cm+1,2cm(mean+standard deviation)x短径3.3cm+1.1cmの焼灼範囲が得られた。病理学的には、針の周囲を中心に、ほぼ上記範囲と同じ凝固壊死が得られた。in vivoとは異なり、肝血流が無い状態での焼灼であり、cooling effectの影響も受けず広範囲、均一な凝固壊死が得られた。 (2)ウシ肝(n=3)を用いたex vivo studyにおけるHIFUは、超音波周波数、1.1MHz±15%,照射スピード、0.13秒X50発、休止時間、0.26秒、焦点距離、25.5cmで、焼灼時間30分で施行した。 照射野を移動させながら焼灼を行うので、macroscopicには、一応の焼灼範囲は直径約2.0cmの球形となるが、点状の焼灼が集合した状態であり、焼灼範囲は不均一であった。病理学的には点状の焼灼部位は完全な凝固壊死に至るものの、その間には十分な壊死が得られない領域が残った。 ラジオ波焼灼術の方が短時間で均一な凝固壊死が得られると考えられる。HIFUの場合、照射時間を増やして凝固範囲を広げていくということになるが、治療時間には当然限界があり、また今後、in vivoでは呼吸の問題もあり、克服すべき問題はまだ多いと思われる。
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