2011 Fiscal Year Annual Research Report
陽子線治療におけるディスタル形状位置検出の高速・高精度化の研究
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21591606
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安岡 聖 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50200499)
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Keywords | 粒子線 / 線量分布 / シンチレータ / CCDカメラ / 陽子線 / クエンチング / 線量校正 |
Research Abstract |
受動的照射野形成型の陽子線治療における治療計画ではペンシルビーム法(PB法)による線量分布計算が一般的に広く使用されている。しかし、PB法では照射野形成に用いる患者毎に異なるボーラス/コリメータで散乱される効果は反映されていない。このため、各患者の最初の治療照射に先立って照射線量を計測する線量モニターに対して患者毎に決定すべき線量校正係数を実測し、実データを基盤として作成された予測式による予測値と比較することにより、線量校正係数の適正を判断して決定している。本研究では、測定深制御部の自動化を導入し、ディスタル形状位置及び線量校正点付近の線量分布計測をリアルタイムで行える、同期型レンジ走査式ディスタル形状位置検出器システムを開発し、実使用のボーラス/コリメータを同照射条件下で用いてビーム試験を実施した。2秒毎に0.3秒間出射されるビームスピル毎に、線量分布検出器である1mm厚x200x200mm^2のシンチレーター板の深部位置を測定深制御部で1mmずつスキャンし、形状位置検出器(CCD)により線量校正点を中心とする±25mmの範囲の線量分布を100秒で収集することを確認し、このシステムの高速性を検証した。また、高精度性の検証のために線量分布解析プログラムを開発し、深部線量分布と横線量分布を基準検出器の並行平板型(NACP)線量計と2次元分布検出器イメージング・プレート(IP)による結果と比較した。解析プログラムでは、シンチレーター光に対する系統的なノイズと中性子等による統計的スパイクノイズ等を除去するフィルター類の開発、線量分布解析プログラムの開発を行った。その結果、シンチレーターに潜在するクエンチング効果補正後の分布には、基準検出器による分布に対して形状に数%程度の相違が部分的に確認され、その相違の原因究明が必要であることが示された。精度管理の充実面から詳細比較の利便性を強化するために、実用に向けた一体型のシステムボックスを設計・製作し、設置再現性、位置精度、設置時間の短縮化を確認した。
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Research Products
(1 results)