2011 Fiscal Year Annual Research Report
局所進行子宮頸癌の同時化学放射線療法における最適放射線治療スケジュールの開発
Project/Area Number |
21591614
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
戸板 孝文 琉球大学, 医学研究科, 准教授 (30237036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長井 裕 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (70305209)
垣花 泰政 琉球大学, 医学研究科, 助教 (20185713)
藤原 恵一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20238629)
手島 昭樹 大阪大学, 医学(系)研究科, 教授 (40136049)
石倉 聡 名古屋市立大学, 医学部, 准教授 (40407242)
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Keywords | 子宮頸癌 / 放射線治療 / 同時化学放射線療法 / 臨床試験 / 品質保証 |
Research Abstract |
局所進行子宮頸癌に対し同時化学放射線療法(CCRT)は標準治療である。放射線治療の線量に関して米国は本邦のものと比較して著しく高い。本邦の線量で同等の有効性を示唆する遡及的解析は多いが米国研究者の理解を得られていない。本研究の目的は、本邦の線量の妥当性(有効性と安全性)を前向き臨床試験により明らかにすることである。JGOG1066試験(局所進行子宮頸癌に対する高線量率腔内照射(HDR-ICBT)を用いたCCRTに関する多施設共同第2相試験)を計画立案、実施した。 本年度は前年度までに収集した追跡データをもとに解析計画書に従い最終解析を行った。 登録72例中71例をEligibleとして解析した。年齢中央値は57才、PSOは63例(89%)であった。Stage 工IIA:3例、IIIB:64例、IVA:4例で、扁平上皮癌66例(93%)であった。観察期間中央値28ヶ月にて、2年無増悪生存割合(PFS)は66%(95% CI,54-76%)であった。2年PFSの95%信頼区間の下限が閾値2年PFS40%を越えたため、試験治療の有効性(放射線治療単独と比較してPFSを改善)が示された。2年骨盤内無増悪割合(PDPF)は73%(95% CI,61-82%)、2年遠隔転移発生割合(DM)は25%(95% CI,16-37%)であった。腫瘍径が大きいほど、PFS、PDPFは低下し、DMは増加した。Grade 3以上の晩期合併症は3例(膀胱炎1例、尿管閉塞1例、血清クレアチニン上昇1例)のみであった。試験治療は米国で行われた臨床試験と同様の有効性をもちより安全であった。以上の結果より本邦の放射線治療スケジュールは米国治療スケジュールと同等の有効性をもち、より安全であることが示唆された。
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Research Products
(15 results)