2010 Fiscal Year Annual Research Report
放射線直腸粘膜障害に対する予防と治療―直腸挿入亜鉛製剤の設計と評価―
Project/Area Number |
21591622
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
上紺屋 憲彦 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00185985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨士原 将之 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90388827)
高田 康弘 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20461048)
廣田 省三 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20181216)
前田 弘彰 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00388828)
小林 薫 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70388817)
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Keywords | 放射線直腸炎 / 亜鉛 / 前立腺癌 / 放射線治療 |
Research Abstract |
本研究は放射線治療による直腸粘膜障害を動物実験による基礎検討と、前立腺癌治療患者による臨床検討に大別、平成22年度は実験動物による放射線直腸障害モデルによる晩発性放射線障害の評価と、障害に対する亜鉛製剤効果の評価を行った。 1) 放射線直腸障害モデル実験系での晩発性障害の評価。 5週齢ラットを45匹使用。倒立位で固定照射。4MX線。照射線量は25Gyの一回照射。亜鉛坐剤・抗潰瘍坐剤・対照坐剤を朝夕2回、照射前日から照射後7日まで肛門に挿入。直腸粘膜の変化を経時的的に内視鏡で観察。照射後4週目、12週目、24週目で安楽死。直腸摘出し病理学的に評価。 臨床所見は8~15週で発現するも12週目では全症例で臨床所見消失。組織学的には4週以降に直腸上皮の扁平上皮化生、動脈内腔狭窄、腺管形態異常を確認。24週で上皮構造に著明異型を確認できた。 2) 亜鉛坐剤投与実験動物おける放射線照射による直腸粘膜の肉眼的・病理組織学的変化の検討。 病理組織学的には上皮の変化、炎症細胞の程度と深度につき亜鉛製剤投与群とコントロール群間に重症例において有意差を認めた。 3) 直腸粘膜組織・血液のサイトカイン測定評価。 照射後、安楽死。直腸摘出時に静脈血採血、直腸粘膜切片摘出し液体窒素にて固定、サイトカイン測定中である。
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Research Products
(7 results)