2011 Fiscal Year Annual Research Report
肝移植における非侵襲的グラフト病態診断法の確立とリアルタイム免疫応答モニタリング
Project/Area Number |
21591637
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸橋 繁 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20362725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 浩明 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10294050)
小林 省吾 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30452436)
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Keywords | 肝移植 / 整体材料 / 拒絶反応 / DNAマイクロアレイ / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
22年度に引き続き、23年度も肝移植後グラフト病態診断として、肝生検サンプルを用いた網羅的遺伝子解析、および胆汁サンプルの網羅的蛋白解析(iTRAQ)を行った。 (1)DNAマイクロアレイ:ヒトの全遺伝子を網羅した44000遺伝子が搭載されたDNAマイクロアレイチップを用いて発現量測定を行った.マイアミ大学で得られたHCV肝炎再発患者13名と拒絶反応陽性患者9名の肝生検サンプルの比較により、拒絶反応の候補遺伝子として、Caspase 8、Guanylate-binding protein 2 (BMP2)を同定した。さらにBMP2に関して、肝移植における末梢血中mRNAの推移を測定し、拒絶反応時に上昇することを示した。実際の臨床応用が可能となり、今後の研究が期待される。 (2)プロテオーム解析:保存胆汁および尿を用いて、胆汁や尿に含まれる様々な共雑物(胆汁酸、脂質、ビリルビン等の分析の妨げになる物質)を効率よく除去する方法を確立する.さらに高効率で消化ペプチドを抽出、回収しナノフロー逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)にて分離精製する方法を確立した。酸素同位体法を用いた蛋白変動解析の結果から、拒絶反応に関連する候補蛋白としてAlanin amniopeptidase (AAP, CD13)を同定した。また、近年注目されているiTRAQ法を用いて胆汁中に含まれる蛋白の網羅的解析を行うことに成功した。同定された胆汁中ペプチドは9000を超え、蛋白は220あまりを同定することができた。このうち、(1)の解析結果を同時に解析することにより、拒絶反応に関連する遺伝子と蛋白との相互評価を行い、肝内および胆汁蛋白で関連する候補蛋白/遺伝子群を同定した。
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Research Products
(1 results)