2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591640
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
桂 春作 山口大学, 医学部・附属病院, 助教 (40457304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱野 公一 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60263787)
久保 正幸 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60420519)
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Keywords | 血管新生 / 細胞移植 / 生着率 / 低酸素 / プレコンディショニング / 再生医療 / 末梢血単核球 |
Research Abstract |
細胞移植による血管新生治療は虚血性疾患に対する有望な治療法である。一方で、虚血組織での移植細胞の生着率が極めて低いことが問題となっている。我々は、移植細胞に対する低酸素培養が移植後の生着率を上昇させて治療効果の向上につながると仮説を立て、この仮説の検証を本研究の目的とした。22年度は、低酸素培養後の末梢血単核球を虚血下肢筋肉内に細胞移植した際に、細胞生着率が上昇すると共に血管新生治療の効果が向上するか否かについてin vivoでの検討を行った。C57BL/6マウスから単離した末梢血単核球を低酸素(2%O2;Hypoxia群)または正常酸素(20%O2;Normoxia群)条件下で24時間培養後、マウスの虚血下肢筋肉内に直接移植した。移植3日後に虚血組織での細胞生着率を組織学的に評価したところ、Normoxia群と比較して、Hypoxia群で有意に上昇していた(P<0.01)。また、移植28日後に、虚血組織内の毛細血管密度について組織学的評価を行った結果、Hypoxia群で有意な増加が認められた(P<0.01)。さらに、虚血下肢の血流量をレーザードップラー法にて測定したところ、Normoxiaと比べて、Hypoxia群での有意な血流量の増加も認められた(P<0.01)。以上の結果から、末梢血単核球に対する低酸素培養によって、虚血組織移植後には生着率が上昇することで血管新生治療の効果が向上することが明らかになった。移植細胞に対する低酸素培養は短時間かつ簡便な処理であり、臨床応用を考えると非常に有用な方法になることが期待される。
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