2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌のホルモン療法施行時における細胞内エネルギー調節に関する研究
Project/Area Number |
21591666
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上野 貴之 京都大学, 医学研究科, 助教 (40452362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 知治 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70335264)
山城 大泰 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (70402914)
|
Keywords | 乳がん / ホルモン療法 / 細胞死 / エネルギー代謝 / 術前療法 / がん幹細胞 |
Research Abstract |
アロマターゼ阻害剤による術前内分泌療法の臨床試験検体(治療前、治療後)を用い、オートファジー関連蛋白であるbeclinl, LC IIIの免疫染色による評価、解析を行った。アポトーシスに関しても、カスペース活性を反映するM30抗体(Roche)や、TUNEL法による解析を行った。治療前後での細胞増殖の変化や、治療反応性や治療抵抗性と細胞死やその態様との関連につき現在解析を加えている。その一部、特に術前ホルモン療法の治療効果判定について学会発表を行った。細胞増殖の評価はKi67を用いて行っているが、Ki67の変化や治療後のインデックスと治療効果との関連が強く示唆されている。しかし施設ごとにその染色性や評価法が異なることが問題となっているため、複数の施設による染色・評価の標準化を試みた。 治療前後の標本を用い、乳癌幹細胞マーカー(CD44+CD24-/lowやALDH1)の染色を行い、細胞死の態様(アポトーシス、オートファジー)や細胞増殖、エネルギー代謝との関連について解析・評価を行っている。 増殖因子受容体とのクロストークに関して、その下流シグナル(70S6K, mTORなど)、と細胞死の態様、細胞増殖の変化、治療効果との関連に関して解析を行っている。 さらに、新たな術前ホルモン療法の臨床試験を開始し、現在、登録、治療、サンプル収集を行っている。がん細胞の細胞死の態様と細胞増殖、エネルギー代謝を検討し、それらと治療反応性、抵抗性との関連につき同様に解析を施行する。
|
Research Products
(3 results)