2011 Fiscal Year Annual Research Report
腹膜播種性転移がんの特性を利用した統合的新規遺伝子治療プロトコールの開発
Project/Area Number |
21591699
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片岡 健 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (10293317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 政清 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (70379840)
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Keywords | REIC/Dkk-3 / Gene Therapy / Scirrhous Gastric Carcinoma / Peritoneal Dissemination |
Research Abstract |
平成23年度の本研究課題の進捗により、以下の成果が得られた。 1.Ad-REIC耐性の膀胱がん細胞株に、ミトコンドリア機能制御分子であるPINK1 siRNAの処理を行うと、感受性が高まった(Jin et al.Oncol Rep 27,695-9,2011)。すなわちがん細胞に対してミトコンドリア機能阻害によるストレス(ミトコンドリアストレス)とAd-REICによって誘導される小胞体ストレスの複合ストレスが効果的であったといえる。この知見を踏まえて、今後は複合ストレス戦略(ミトコンドリアストレス+小胞体ストレス)の研究を進展させる方針である。 2.スキルス胃がん細胞OCUM-2MD3を含む複数の細胞株で幹細胞マーカーCD133とCD44が高発現しており、REIC遺伝子治療ウイルスベクター(Ad-REIC)によってその発現が低下した。様々ながん細胞株でCD133の発現が確認したが、今後はCD133の発現の意味が比較的明らかとなっている中枢神経系の腫瘍で、Ad-REICによるがん幹細胞への効果を検討していく方針である。 3.REIC/Dkk-3の正常機能検索の一環として、発現制御分子のスクリーニングと行った。その結果、Tumor Necrosis Factor (TNF)-αが皮膚ケラチノサイトのREIC/Dkk-3発現を低下させることを発見し、組織などを用いて確認した(投稿準備中)。TNF-αは皮膚の炎症時に発現して、ケラチノサイトの遊走などを制御することが知られているため、今後はREIC/Dkk-3発現の意味を追求していく方針である。
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[Journal Article] Tumor suppressor REIC/Dkk-3 interacts with the dynein light chain, Tctex-12011
Author(s)
Ochiai K, Watanabe M, Ueki H, Huang P, Fujii Y, Nasu Y, Noguchi H, Hirata T, Sakaguchi M, Huh NH, Kashiwakura Y, Kaku H, Kumon H
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun
Volume: 412
Pages: 391-395
Peer Reviewed
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