2010 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌におけるケモカインネットワークを標的とした新しい癌治療法の開発
Project/Area Number |
21591712
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹内 裕也 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20265838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 雄光 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20204878)
入野 誠之 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20445216)
西 知彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70445386)
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Keywords | 食道扁平上皮癌 / ケモカインレセプター / CCR7 / CXCR4 / VEGF-C |
Research Abstract |
1)105例の食道扁平上皮癌切除検体に対してCCR7の免疫組織染色を行ったところ,CCR7陽性例28例(27%)はリンパ節転移と有意する強力な予後不良因子であることが明らかとなった. 2)食道癌腋窩リンパ節転移モデルを用いた抗CCR7抗体を用いた転移抑制の検討 新たに食道扁平上皮癌細胞株TE4にCCR7を遺伝子導入したTE4-CCR7過剰発現株を作製し,BALB/Cヌードマウスの手掌にTE4株とTE4-CCR7過剰発現株をそれぞれ移植したところ,TE4-CCR7過剰発現株では有意に早期から腋窩リンパ節転移が生じることが明らかとなった.現在抗CCR7抗体を用いて転移阻害実験を行っている. 3)TE4株とTE4-CCR7過剰発現株の比較によるリンパ節転移機構の解明 TE4株とTE4-CCR7過剰発現株にリガンドであるCCL21を添加すると,TE4-CCR7過剰発現株では有意にVEGF-Cの発現が増加することが明らかとなった.この結果から食道扁平上皮癌におけるCCR7発現がVEGF-Cを介してリンパ管新生を惹起し,よりリンパ節転移しやすい環境を作っている可能性が示唆された.先述の食道癌腋窩リンパ節転移モデルにおいてもTE4-CCR7過剰発現株ではTE4株に比べて腫瘍周囲のリンパ管新生やリンパ管侵襲が亢進していた.現在食道癌切除検体でのCCR7発現とVEGF-C発現,リンパ管新生との関連を検討している. 4)同動物モデルを用いて現在CXCR4の関与を検討中であり,抗HIV治療薬であるAMD3100投与実験を開始予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 食道扁平上皮癌におけるChemokine Receptor CCR7発現の基礎的検討とその臨床的意義2010
Author(s)
入野誠之, 竹内裕也, 松田祐子, 才川義朗, 和田則仁, 高橋常浩, 大山隆史, 中村理恵子, 吉川貴久, 上田政和, 北川雄光
Organizer
第110回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
名古屋国際会議場(愛知県)
Year and Date
2010-04-10