2011 Fiscal Year Annual Research Report
多種抗原を同時標的とする食道癌血清抗体バイオマーカーの研究
Project/Area Number |
21591717
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
島田 英昭 東邦大学, 医学部, 教授 (20292691)
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Keywords | SEREX / VEGF / p53 / ELISA / 食道癌 / 血清抗体 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
(1)VEGF cDNAの塩基配列をアミノ酸配列に変換し、MHCPredウェブサイト(http://wwwjennerac.uk/MHCPred/)を用いてクラスII抗原部位を検索し、その領域を含むペプチドを人工合成した。 (2)アミノ末端にビオチンを付加しておき、予めアビジンを固相化したプレートを用いて合成ペプチドを特異的に結合させ、洗浄後に血清抗体と反応させ、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体を用いて血清抗体レベルを測定する(ELISA)。健常者血清に比べ患者血清の抗体レベルが有意に高いペプチドを選択した。 (3)バキュロウイルスを用いてVEGFペプチドを精製して血清VEGF抗体検索のためのELISAキットを作成した。作成したELISAキットの性能試験を実施し、健常者の基準抗体価を設定した。 (4)健常者血清におけるELISA測定レベルの平均値+3SDを基準値とした。基準値を上回る奨励を陽性と診断した。その結果、食道癌患者における血清抗体陽性率は、5~10%程度であった。 (5)陽性率は単独で新規腫瘍マーカーとして利用できるレベルに達しないが、p53抗体陽性との重複が少ないことから、複数の血清抗体を併用することで陽性率の上乗せを期待できると思われた。 (6)平成23年度も研究計画とおりに、東邦大学大森病院で入院・加療した食道癌患者の血清を文書により本人の了解を得て収集保存した。解析対象の食道癌症例の血清は、治療前に採取し、血清分離後、マイナス80度にて研究開始まで凍結保存されたものを使用した。
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Research Products
(6 results)