2010 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌転移を制御する候補遺伝子群の次ステップの研究
Project/Area Number |
21591719
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 康 東北大学, 病院, 講師 (40282074)
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Keywords | 大腸癌 / 転移 |
Research Abstract |
1.候補遺伝子群(RNF125,TCF25,CRIP1,LOXL3,EN2,P2RX5遺伝子、その他)の臨床検体における発現の検討: 大腸癌の凍結切除標本50検体を、進行度別に(Stage II:20例,III:21例,IV:9例)、定量RT-PCR法を用いて、各遺伝子の発現量を検討してきた。RNF125,CRIP1の両遺伝子については、stageが進むごとに発現量が上昇する傾向を認めている(RNF125:II:2.3±0.4AU;III:6.0±1.2,IV:6.3±2.0,など)。TCF25遺伝子についても同様の傾向があるが、RT-PCR法による発現量が低いために、プライマーの再設計など、再検が必要と考えている。一方、LOXL3,EN2,P2RX5遺伝子については、stageが進むごとに発現量が低下する傾向を認めるが、発現量と照らし合わせて、検証を進めている。 2.マウス病理組織標本の病理学的な解析: マウス標本における22種類の大腸癌細胞株のリンパ節転移症例の病理組織学的解析を進めてきた。節外浸潤、budding、脈管・神経浸潤を認める細胞株(HT-29、CX-1など)で肝転移、肺転移が多い傾向がある。一方、現在の検討課題はepithelial-to-mesenchymal transition(EXT)である。Fibronectin,vimentin,cytokeratinの免疫染色により、各細胞株でのEMTの有無と、転移との関連を明らかにしている。これは経時的なデータのばらつき、切片の領域ごとのデータのばらつきがみられ、信頼できるデータとするために、各切片のデータの蓄積が必要であり、信頼性を得るための検討を行っている。 3.in vitroでの発現調節による機能解析 上記1)2)を発展させるために、機能解析へと進める。
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Research Products
(5 results)