2009 Fiscal Year Annual Research Report
宿主遺伝子多型と腫瘍遺伝子変異による大腸癌化学療法の効果・毒性予測
Project/Area Number |
21591725
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
硲 彰一 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50253159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 直子 山口大学, 医学部附属病院, 副臨床・衛生検査技師長 (40420541)
坂本 和彦 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50420526)
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Keywords | 遺伝子多型 / UGT1A1 / Irinotecan / 大腸癌 / 化学療法 |
Research Abstract |
1.【目的】Irinotecan+5'-DFUR(FRUTIRI)の第II相試験とFOLFIRI療法の第II相試験の結果をもとに化学療法の毒性とUGT1As遺伝子多型の関連性について検討した。【対象および方法】進行大腸癌31例を対象とし、Irinotecan(biweekly)と5'-DFUR(5投2休/週)併用第II相試験を施行した。化学療法の毒性とUGT1A1*28以外の遺伝子多型(UGT1A1*6,*60,*27、UGT1A7*3、UGT1A9*22)との関連を検討した。II:切除不能大腸癌に対するFOLFIRI療法の毒性を同様に遺伝子多型から解析した。【結果】I:FRUTIRIを施行した31例のうち、*6を持つ11例中6例に、持たない20例中2例にG3以上の毒性を認めた。II:FOLFIRIを施行した75例における検討では、*6あるいは*22を持つ症例では有意(p<0.05)にG3以上の毒性を多く認め、*3を持つ症例でもG3以上の毒性を多く認める傾向(p<0.10)を認めた。【結語】UGT1A1*28,UGT1A1*6,UGT1A7*3,UGT1A9*22の遺伝子型を検討することでIrinotecanを用いた化学療法の毒性が予測可能。 2.【目的】プロスペクティブなFOLFIRI+Cetuximab併用療法の効果・毒性と腫瘍の遺伝子変異と宿主の遺伝子多型の関連性の検討。【研究経過】既に予定した症例の集積を終えた。仮登録が112例で、そのうち45例がKRAS mutaionを有しており、最終的に60例が本登録された。現在、FOLFIRI+Cetuximab併用療法を施行中であり、結果を待ちたい。なお、112例のうち、KRAS minor mutationを4例に、BRAF mutationを3例に認めた。
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