2011 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるING2遺伝子発現の臨床学的意義の検討
Project/Area Number |
21591728
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
隈元 謙介 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60457778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹之下 誠一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10167489)
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Keywords | 大腸癌 / ING2 / p53 |
Research Abstract |
本研究では、大腸癌臨床検体を用いて大腸癌におけるING2遺伝子の発現解析と大腸癌培養細胞株を用いてING2遺伝子の転写発現制御また大腸癌における臨床学的意義を解明し、臨床応用可能となりうる分子標的治療の開発を目的とする。 (1)大腸癌臨床検体を用いて、ING2抗体で組織染色を行い、癌部と非癌部におけるING2の発現を検索した。同一症例で非癌組織に比べて癌組織での発現が亢進している症例は、現在約100例の染色を終了した時点で、約40%に認められている。今後さらに症例を増やし、発現症例の臨床病理学的特徴を検索していく。 (2)正常細胞の培養細胞株にING2発現ベクターをアデノウイルスで導入しING2を高発現させると、MMP13の発現が上昇することを既に報告しているが、今回マイクロアレイの解析結果からPAI-1やHSP70の発現も著しく上昇し、ING2の発現と連動していることが示唆された。大腸癌でも癌でのPAI-1やHSP70の発現亢進が報告されており、上記(1)と関連して臨床検体でING2の発現と相関があるか調べていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに研究が進行しているから。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、臨床学的にこの遺伝子やこの遺伝子と関連する遺伝子をどのように応用していくか、今後の解析結果を参考にし検討していく。
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Research Products
(1 results)