2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現解析によるStage II大腸癌再発ハイリスク例の選別法の確立
Project/Area Number |
21591733
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
石原 聡一郎 帝京大学, 医学部, 講師 (00376443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 聡明 帝京大学, 医学部, 教授 (80210920)
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Keywords | 大腸癌 / ハイリスク / 術後補助化学療法 / DNAマイクロアレイ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
進行大腸癌に対する手術後の治療成績を向上させるために、術後補助化学療法が行われている。術後補助化学療法は、一般的にstage III症例に行われるが、stage II症例のうちの再発の危険群、すなわち、ハイリスクstage II症例にも術後補助化学療法の生存率向上効果がある可能性が報告されている。しかし、ハイリスクstage II症例の選別法は現在の所確立されていない。本研究では、大腸癌組織の遺伝子発現をDNAマイクロアレイおよびLDA (Low density array)による半定量RT-PCR法により解析し、最終的には数個の遺伝子によりstage II大腸癌の再発ハイリスク症例の選別を行うことを目的とした。 外科的切除が行われたstage II症例のうち、遺伝子研究に対してインフォームドコンセントが得られている94症例を対象とした。対象症例の凍結標本よりSepazolを用いtotal RNAを抽出し、T7-oligo(dT)24 primerを用いcDNAへ逆転写後、biotin標識cRNAを合成し、Affymetrix社のGeneChipにハイブリダイズして大腸癌発生及び転移や薬剤感受性に関連が考えられる約54,000種類の遺伝子発現解析を行った。再発の認められた14例と認められなかった80症例の間で有意に発現の差のあった128遺伝子を抽出した。この128遺伝子を用いて、stage II症例の再発の予測式を作成した。予測式を作成する際には、GeneSpring (silicon genetics社)を用い、leave-one-out法の一種であるKNN法にて行った。この結果、予測精度68%で再発の有無の予想が可能であった。今後は、症例数を増やして予測精度を高めると同時に、より少数の遺伝子発現により予測が可能となるかを検討していく予定である。
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Research Products
(3 results)