2009 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子NF-kB抑制による大腸癌放射線感受性増強効果と非癌部腸管保護作用の検討
Project/Area Number |
21591738
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
王 孔志 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (80340967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
岡田 敏弘 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70351799)
吉田 康彦 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40434948)
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Keywords | 放射線感受性 / 肝細胞増殖因子 / おとり型核酸 / 放射線障害 |
Research Abstract |
放射線治療には放射線障害と放射線感受性の大きな2つの課題がある。本研究の目的は、この相反する2つの問題を解決すべく、様々なサイトカインの転写因子であるNF-kBの活性を抑制するおとり型核酸であるNF-kb decoyと組織修復因子である肝細胞増殖因子(HGF)の大腸癌治療における放射線感受性増強効果と放射線による障害腸管の保護作用について効果を検証を行うことである。 本年度はHGFとNF-kB decoyのマウス正常腸管と放射線障害モデルに対しどのような作用があるかを検証し、また、大腸癌細胞に対しどのような作用があるか検証した。ヌードマウスに大腸癌腫瘍(皮下および腹腔内)モデルを作成しvivoでの実験を行う予定であったがこれに先立ちvitroでの実験を先行させた。HCT119大腸癌細胞に対しリコンビナントHGFとNF-kB decoyを投与し細胞増殖、アポトーシスについて検討した。放射線によるダメージはcryptに存在する幹細胞がもっとも受けており、TUNEL染色ではアポトーシス細胞が多く見られた。また、晩期障害では、粘膜下層の炎症細胞浸潤は軽減するが、sirius redとfast green染色による線維化が亢進していた。 これに対しHGFを投与し線維化の程度について検討したがHGF群で線維化が改善傾向にあった。一方大腸癌細胞に対するHGFの影響は低濃度では癌細胞の増殖に影響はなかったが高濃度では増殖が促進される傾向にあった。また、正常マウスに対しNF-kB decoyを投与し放射線に対する感受性の増強効果を検討したが正常腸管に対しては障害の程度に変化は見られなかった。今後腫瘍に対して放射線に対する感受性の増強効果がみられるかどうか検討する予定である。
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