2010 Fiscal Year Annual Research Report
移植肝におけるC型肝炎ウイルス感染の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
21591752
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池上 徹 九州大学, 大学病院, 特任助教 (80432938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武冨 紹信 九州大学, 大学病院, 助教 (70363364)
杉町 圭史 九州大学, 大学病院, 特任助教 (90452763)
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Keywords | 移植再生医療 / ウイルス / 外科 / 臨床 |
Research Abstract |
C型肝硬変に対する肝移植術後インターフェロン(IFN)治療効果予測に関する研究。肝移植後HCV再発に対しIFN治療を48週以上施行し得た症例を対象とした。Direct sequenceにて、Core領域に関してはアミノ酸(aa)70/91の変異の有無を検討し、NS5A領域に関してはISDR(aa2209-2248)およびIRRDR(aa2334-2379)のそれぞれの変異数を検討、VR(viral response)率およびSVR(sustained viral response)率との比較を行った。全年度までの結果は、コア領域のaa70および91のDouble wildで有意にSVR達成率が高率(65% vs.33%)、ISDR変異数≧2、IRRDR変異数≧6の症例は、それぞれの変異数が少ないものに比し、SVR率が高率であった(67% vs.37%、78% vs.28%)。すなわち、移植後IFN感受性は、HCVの遺伝子型により大きく影響されていることが判明していた。本年度は、さらに18例の新規症例(I型のみ)を追加して解析を行った。それらの内、有効なウイルスタイプ解析が施行できたのは16例で、コア領域アミノ酸がwild typeであるものを1点、ISDRおよびIRRDR領域のmutation typeをそれぞれ1点としてカウントすると、スコア0点が5例、1点が5例、5例、3点が1例であった。また抗ウイルス治療の効果はVRが8例、NRが5例、それ以外は現在治療中である。これら症例を加えた全症例での解析(n=68)ではVR率はスコア0、1、2、3点でそれぞれ23%、34%、66%、83%(p=0.001)、SVR率は20%、42%、75%、100%(p=0.03)であり、上記スコアとIFN治療の効果には非常に強い相関認めた。
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Research Products
(5 results)