2011 Fiscal Year Annual Research Report
移植肝におけるC型肝炎ウイルス感染の分子メカニズムの解明
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21591752
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池上 徹 九州大学, 大学病院, 助教 (80432938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武冨 紹信 九州大学, 大学病院, 講師 (70363364)
杉町 圭史 九州大学, 大学病院, 特任助教 (90452763)
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Keywords | 移植再生医療 / ウイルス / 外科 / 臨床 |
Research Abstract |
C型肝硬変に対する肝移植術後インターフェロン(IFN)治療効果予測に関する研究を行った。肝移植後HCV再発に対しIFN治療を48週以上施行し得た症例を対象とした。Direct sequenceにて、Core領域に関してはアミノ酸(aa)70/91の変異の有無を検討し、NS5A領域に関してはISDR(aa2209-2248)およびIRRDR(aa2334-2379)のそれぞれの変異数を検討、VR (viral response)率およびSVR (sustained viral response)率との比較を行った。さらに98例にてIL28BのSNPを測定することができた。94例(1型82例、2型12例)にペグインターフェロン・リバビリン療法を行った。治療によるEVR率は20.2%、VR率は58.5%、SVR率は47.8%であった。SVR(n=45)となった症例の内、EVR-SVRは20例(44.4%)であり、半数以上の25例(55.6%)はdelayed VR後に48週以上の治療を追加した症例であった。移植前HCVRNA陰性であった症例(n=12)の内、3例で移植後HCVRNA陽性となったが、いずれも術後ペグインターフェロン・リバビリン療法にてSVRとなっている。また、胆汁鬱滞性肝炎が12例に発症した。ペグインターフェロン・リバビリン療法が施行された症例が9例の内、7例で同疾患のコントロールおよびSVRが得られた。1b型症例の内、49例でドナー・レシピエントのIL28B-SNP解析が可能であった。IL28B major/major群(n=29)およびmajor含有群(n=20)のSVR率はそれぞれ68.9%および15.0%であった。また、major/major群の内、AA70/91(double wild=1)、ISDR(変異2個以上=1)、IRRDR(変異6個以上=1)で解析すると、合計ポイント0(n=5)、1(n=12)、2(n=10)、3(n=2)それぞれのSVR率は40.0%、66.7%、80.0%、100%であった。またdelayed VR症例の内、majorは19症例、minorは6症例であるが、major群のSVR率は15/19=78.9%、minor群のSVR率は33.3%であった。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] 肝・胆肝細胞癌に対する生体肝移植後の予後因子としてのmicroRNA発現の意義2011
Author(s)
森田和豊,調憲,武冨紹信,吉屋匠平,武藤純,的野る美,本村貴志,間野洋平,戸島剛男,橋本直隆,萱島寛人,増田稔郎,池上徹,吉住朋晴,前原喜彦
Organizer
第49回日本癌治療学会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
20111027-29
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[Presentation] 宿主IL28B/ITPA遺伝子多型解析から見た移植後再発HCVに対する治療戦略2011
Author(s)
本村貴志,武冨紹信,福原崇介,吉屋匠平,武藤純,的野る美,間野洋平,戸島剛男,森田和豊,萱島寛人,池上徹,吉住朋晴,調憲,前原喜彦
Organizer
第19回日本消化器関連学会週間
Place of Presentation
福岡
Year and Date
20111020-23