2009 Fiscal Year Annual Research Report
光線力学療法を応用した胆管癌に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
21591777
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
七島 篤志 Nagasaki University, 病院, 講師 (60380838)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永安 武 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80284686)
上原 雅隆 長崎大学, 病院, 講師 (10253684)
磯本 一 長崎大学, 病院, 講師 (90322304)
|
Keywords | 光線力学的療法(PDT) / 胆管癌細胞株 / フォトフリン / レザフィリン / 抗癌剤 / 相乗効果 / アポトーシス |
Research Abstract |
【研究目的】ヒト由来胆道癌細胞(NOZ)に対する光線力学療法(以下 PDT)の殺細胞効果,アポトーシス誘導効果をin vitro,in vivoで検討した。【実施内容】in vitro:胆道癌細胞株NOZに対し従来のフォトフリン-PDTを施行し照射後24時間後にMTT assayによるviabilityの解析を行った。PDT照射後の細胞に対しHoechst蛍光染色,電気泳動法およびFlowcytometry法にてApoptosisの証明・誘導効率の解析を行った。胆道癌に用いられる各種抗癌剤(gemcitabine,CDDP,oxaliplatin,5-FU)を用いて抗癌剤との相乗効果を検討。in vivo:上記の胆道癌細胞株をヌードマウス(BALB,c,nu/hu,4W,male)の背部に皮下移植し,5~10mg/mlのフオトフリンを腹腔内投与を行い,48時間後にPDTを施行し。経時的に標本のsacrificeを行った。腫傷組織標本の解析をH.E.染色,PCNA染色,TUNNEL染色にて行った。新規薬剤レザフィリンの比較実験を開始した。【結果】in vino:MTT assayを用いたPDTの殺細胞効果の検討ではレーザー依存性の生細胞率を得た。Hoechst蛍光染色によりクロマチンの凝集,アポトーシス小体を認め,アガロースゲルを用いた電気泳動法にてPDT群のDNA Ladderを証明し,Apoptosisを確認。Flowcytometryにより20%のApoptosis誘導を確認した。抗癌剤との相乗効果の検討では、Gemcitabine+Oxaliplatinが有意に相乗効果を認めた。in vivo:フォトフリン濃度は7mg/kgで腫瘍壊死の反応は発赤・浮腫として確認し、腫瘍は72時間後には40%近い壊死面積を得た。レザフィリンによるさらに高い治療効果を確認しつつある。21年度の研究で、ヒト由来胆道癌細胞に対する抗癌剤とPDTとの相乗効果やレザフィリンーPDTの高い抗癌作用を実証しつつある。
|
Research Products
(8 results)