2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591795
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上田 裕一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (80314011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
碓氷 章彦 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (30283443)
大島 英揮 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40378188)
荒木 善盛 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70437010)
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Keywords | 大動脈弁狭窄 / 新規手術 / ステント / 低侵襲 |
Research Abstract |
本研究では、人工心肺を使用せず、心拍動を保った状態で大動脈弁狭窄症を根治する新規術式の開発を行った。具体的には、左心室の尖端(心尖部)から新しい血液駆出路を作り、下行大動脈へのバイパスを作成する術式である。通常は人工心肺の補助下に施行する術式であるが、人工心肺を使用せずに施行するために、ワンタッチで拍動している心尖部に挿入固定できるステント型導管を開発した。接合したステント型導管は下行大動脈に接合した人工弁付き人工血管と吻合して、左心室から大動脈への新しい血流路を作成し、大動脈弁狭窄症により障害された左心室から大動脈への血液駆出を回復させた。 23年度は心尖部から左心室内腔に挿入するステント型導管にさらに改良を加え、心尖部への挿入性および拡張時の固定性を向上させた。また、ステント型導管を心尖部から挿入するためのイントロデュサーシステムに改良を加え、バルーンカテーテルを使用することにより、心尖部切開、挿入孔作成、ステント型導管挿入、導管固定を無血術野で、スムーズに進行させるシステムを開発した。 試作したステント型導管および、バルーンカテーテルを使用したイントロデュサーシステムはブタを使用した動物実験で、その操作性および性能を評価し、挿入術式の確認および改善を図った。 試作したステント型導管は臨床例には使用できないため、従来型の人工血管による導管を使用したが、開発したイントロデュサーシステムを使用して、心尖部切開、挿入孔作成、導管挿入を行った。こめシステムにより無血術野での迅速・的確な心尖部への導管装着が可能となり、良好な手術結果を得ることができた。 研究の概要は第64回日本胸部外科学会定期学術集会で発表した。
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Research Products
(3 results)