2011 Fiscal Year Annual Research Report
転移性肺腫瘍に対する活性化自己γδT細胞による合併免疫療法の臨床的研究
Project/Area Number |
21591809
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 淳 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90188954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80273358)
村川 知弘 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50359626)
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Keywords | 転移性肺腫瘍 / 結腸・直腸癌 / 術後合併療法 / 免疫療法 / 自己活性化リンパ球療法 / γδT細胞 |
Research Abstract |
【目的】結腸・直腸癌肺転移切除の術後補助療法として活性化自己Tリンパ球γδ分画(γδT)による免疫細胞治療を行い、安全性と効果について検討した。 【方法】前向き臨床介入研究(UMINOOOOOO854)登録済。結腸・直腸癌転移性肺腫瘍を肉眼的完全切除した症例に対して術後に患者自己γδTを体外で培養増殖活性化させ、1週間毎に計8回、細胞数毎回109個を目標に投与した。投与後は生命予後について経過観察を行った。今年度は最終年度に相当する。 【結果】登録された13例中、11例でγδTの増殖が認められたため、自己γδT体外培養活性化後投与を施行した。年齢分布は52歳~80歳、性別は男性4名、女性7名であった。施行例における培養前末梢血γδT分画は0.8-3.9%(中央値1.45%)、培養後は64.0-97.6%(中央値91.7%)、増殖率1360~8256倍(中央値2264倍)であった。登録後観察期間38~1200日(中央値523日)。8例でγδを8回投与完遂。3例は投与中再発が診断され中止した。γδT投与から観察期間中を通して、特に有害事象は認められなかった。10例生存(生存期間38~1200日、1例523日に原因不明死)、中間無再発期間78日であった。当科で結腸・直腸癌肺転移切除例を行ったヒストリカルコントロールとの比較では、術後生存日数において有意差は認められなかった。 【考察】自己γδT投与は術後補助免疫療法として安全に行えた。生命予後改善の効果についてはさらに検討を要する。
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Research Products
(8 results)