2009 Fiscal Year Annual Research Report
肺虚血再灌流障害の発症機序-TLR4のシグナル細胞内伝達経路の解明-
Project/Area Number |
21591811
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
島本 亮 Mie University, 医学部附属病院, 講師 (90324524)
|
Keywords | 外科 / 移植・再生医療 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
C57BL/6JマウスにTLR4 antagonist(eritoran)あるいはvehicleを前投与し、「60分間虚血+180分間再灌流」の肺虚血再灌流(LIRI)モデルを作製、(1)肺障害(permeability index[PI]、MPO活性)、(2)NF-кB、Akt/PI3K、IRAK活性、及び(3)apoptosis(caspase3定量、TUNEL)を測定した。 eritran投与群では非投与群と比べ、LIRIは有意に抑制された(PI:P=.007、MPO活性:P=.002)。同時にNF-кB活性も有意に抑制された(P=.004)。しかし、PI3K活性及びアポトーシスの抑制を認めなかった。Akt活性は両群ともその活性を認めなかった。また、非投与群で認めたIRAK活性は、eritran投与群で有意に阻害された。 以上より、薬剤(eritoran)によるTLR4阻害にてLIRIが抑制可能であった。この結果は臨床応用への可能性が広がったと考える。また、この作用機序はMyD88 independent経路によるものではなく、MyD88 dependent経路によるものと類推された。
|
Research Products
(1 results)