2009 Fiscal Year Annual Research Report
左肺癌における右上縦隔郭清の予後に及ぼす影響―特に微小リンパ節転移について―
Project/Area Number |
21591819
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
川原 克信 Oita University, 医学部, 教授 (80152990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 真一 大分大学, 医学部, 准教授 (60444882)
武野 慎祐 大分大学, 医学部, 講師 (10347031)
山本 聡 大分大学, 医学部, 講師 (50343710)
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Keywords | 左肺癌 / 胸腔鏡手術 / 両側縦隔郭清 / 微小転移 / RT-PCR |
Research Abstract |
1. 対象患者と術式 2009年4月から2010年4月までに、75歳以下の左原発非小細胞肺癌9例に胸腔鏡下両側縦隔郭清、左肺葉切除を行った。1例は同時両側郭清、1例は右上縦隔郭清後、狭心症発作をきたしたため2期的に左縦隔郭清、肺葉切除を行った。 2. 摘出したリンパ節は2分割しHE染色して病理組織学的転移の有無と脈管侵襲、組織型、病理病期診断を行い、残りは遺伝子学的検索のためRNAlaterを加えて-80℃に保存した。 1) 年齢・性別:50歳~74歳、(平均63歳)男性5例、女性4例 2) 組織型:腺癌5例、扁平上皮癌4例 3) 腫瘍占拠部位:左上葉4例、左下葉4例、左上下葉(同時多発癌)1例 4) 脈管侵襲:陰性8例、陽性1例 5) 組織学的リンパ節転移:組織学的にリンパ節転移陰性8例(pTINOMO IA期6、pT2NOMO IB期2)、転移陽性1例(右上縦隔#4Rに転移陽性、pT3N3MO stageIIIB) 6) 平均観察期間:5.2ヶ月(1~12)で、術後重篤な合併症は無く、一過性の左反回神経神経不全麻痺を1例に認めた。現在のところ再発転移症例、死亡例はみられていない。 3. 微小転移の診断 摘出したリンパ節を二分割し微小転移の有無をSmart Cycler Systemを用いたRT-PCR法で検索した。PrimerはCytokeratin19, CEA, GAPDHで、得られたサンプルのCytoReratin19, CEAの数値を各々のGAPDHの数値で補正しカットオフ値より転移の有無を検討した。対象9例中1例(組織学的に陽性)に微小転移陽性であった。
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Research Products
(1 results)