2009 Fiscal Year Annual Research Report
MR拡散強調と水分子輸送関連遺伝子解析による肺癌悪性度の研究
Project/Area Number |
21591828
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
薄田 勝男 Kanazawa Medical University, 医学部, 准教授 (00324046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
的場 宗孝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (90288308)
佐川 元保 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70292274)
佐久間 勉 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90215674)
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Keywords | 肺癌 / Magnetic Resonance Imaging(MRI) / 拡散強調画像 / FDG-PET / ADC(Apparent diffusion coefficient)) / SUV max / 画像診断 / 正診率 |
Research Abstract |
・これまでの研究で、肺癌症例の原発巣は、FDG-PETでは描出されない病変があるのに対し、拡散強調画像ではほとんどの症例において原発巣が描出されることが判明した。 ・肺癌例に対する拡散強調画像は、リンパ節転移の有無の判定に有用であった。肺癌例でのリンパ節転移の診断成績は、FDG-PETによる正診率が76%であるのに対し、拡散強調画像では88%と高い傾向を示し、臨床的に有用であった。拡散強調画像はFDG-PETに比較し誤陽性・誤陰性が少ないことが判明した。FDG-PETは、高価で施行できる施設が限定されるのに対し、拡散強調画像は比較的安価であり、施行できる施設を選ばない点が有益と考えられた。 ・拡散強調画像のADC(見かけの拡散係数Apparent diffusion coefficient)とFDG-PETのSUV max(standardized uptake value max)の間には相関がなく、検査の意義が異なると考えられた。 ・肺癌で最も多い組織型である腺癌のADC値は、扁平上皮癌のそれに比較して有意に大であった。広範囲な粘液状基質を伴っているとADCは高値となり、壊死組織では腫瘍のADC値が低値を示し、ADC値は病理所見を反映していると考えられた。 ・拡散強調画像のADCは、病理学的に組織の腫瘍の割合と負の相関を有意し、組織の間質の割合と正の相関を有した。 ・MRI拡散強調画像は、肺癌の臨床に有益と考えられる。
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Research Products
(3 results)