2010 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場MRIによる完全非侵襲脳循環代謝評価法開発
Project/Area Number |
21591832
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 敬 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (70326651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨永 悌二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00217548)
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Keywords | MRI / 脳血流 / 脳血管性障害 / 脳代謝 / 超高磁場 / 非侵襲 / 酸素摂取率 / 脳卒中 |
Research Abstract |
脳血管障害における脳循環代謝を完全非侵襲に評価する手法を開発すべく、研究を行った。従来の核医学的手法との比較を行いながら、超高磁場MRIによる脳循環および脳代謝定量解析法を検討した。本年度は、脳血流量を定量的に評価する手法としてflow-sensitive attenuated inversion recovery法の臨床応用を行った。前年度最適条件についての研究が終了したので、本年度は術前後評価を中心に研究を行った。さらに、酸素摂取率を定量解析する手法として、BOLD法を応用した独自のシーケンスの臨床応用も開始した。本年度は、脳循環予備能が低下した症例を中心に、検討を行った。脳循環予備能が低下した症例では、酸素摂取率が上昇しているが、これを造影剤を用いないBOLDMRI返報にて、評価可能であることを確認した。さらに脳代謝測定としては、MRSの定量解析を進めた。MRSではエコー時間を変更することにより様々な脳代謝産物が測定されるが、脳血管性障害において、重要と思われる代謝産物としては、コリン、クレアチン、アスパラテートに注目した。本年度新たに、これら代謝産物の水に対するケミカルシフトが変化することを温度変化としてとらえる手法を開発した。脳温測定は侵襲的手法によってのみ可能であったが、今回開発した手法を用いることにより、非侵襲的に脳温評価が可能となった。来年度も引き続き、脳梗塞急性期症例を中心に、脳温変化と脳浮腫・脳代謝との関係を明らかにする予定である。
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Research Products
(4 results)