2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591847
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永田 泉 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10198327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 健太郎 長崎大学, 病院, 助教 (40404222)
堀江 信貴 長崎大学, 病院, 助教 (70380912)
馬場 史郎 長崎大学, 病院, 医員 (30530430)
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Keywords | 頸動脈プラーク / MRI / 頸動脈内膜剥離術 / 頸動脈ステント術 / デブリス |
Research Abstract |
頸動脈狭窄症における不安定プラークの検出を目的として、内頸動脈内膜剥離術(CEA)で採取した組織標本及び、頸動脈ステント(CAS)でフィルター内に残存したデブリスを術前の画像所見と検討した。CEAでの組織標本と術前MRIとの相関性についてはこれまでに発表している(Neurosurgery 2006;58:338-46)ようにT1WI及びTOFにおける高信号が脂質や壊死、出血を示しプラークの不安定性を示すものと考えられた。一方CASで採取されたデブリスをHematoxylin-Eosin染色にて評価を行うと、血栓性,石灰化,器質化,線維化,及び脂質デブリスに分類が可能であり術前MRIのT1WIの信号と相関し、MRIによるプラーク不安定性との相関性が高いことを示した。 さらに血管内超音波(IVUS-VH)を用いたプラークの評価を行うと、組織評価は:緑-線維組織、黄緑-線維脂肪組織、赤-壊死、出血、白-石灰化の4エリアに分類でき、得られた値を術前plaque MRIとの関連性につき解析すると、不安定性の指標であるT1WI/muscle比はIVUS-VHでの黄緑+赤との相関係数r=0.32,p=0.144であり傾向はあるが相関性は低かった。一方、TOFでの高信号群はIVUS-VHでの黄緑+赤のパーセントが有意に高値であった(p=0.028)。術後のデブリスはIVUS-VH赤のパーセントが高いものにより認められる傾向があった(第29回日本脳神経超音波学会発表予定)。更にCT angiographyとの比較では、造影前後のHounsfield Unitを引き算することで石灰化によるブルーミングを解消でき、MRI同様に不安定プラークの評価が可能であることが示された(第9回日本頚部脳血管治療学会発表予定)。
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