2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591885
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
深谷 親 日本大学, 医学部, 准教授 (50287637)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 秀規 日本大学, 医学部, 講師 (20328735)
山本 隆充 日本大学, 医学部, 教授 (50158284)
片山 容一 日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
|
Keywords | 術中神経生理 / モニタリング / マッピング / 運動誘発電位 / 経頭蓋刺激 / D-wave / 皮質直接刺激 / 筋電図 |
Research Abstract |
本年度は主に過去に行った様々な方法による運動誘発電位の結果をまとめその信頼性を比較検討した。対象は経頭蓋刺激-筋電図記録(46症例)、皮質直接刺激-筋電図記録(23症例)、皮質直接刺激-脊髄硬膜外記録(42症例)である。それぞれの運動誘発電位におけるFalse positiveとFalse negativeの割合を検討した。経頭蓋刺激-筋電図記録は16.3%とFalse positiveの症例が多く、またFalse negativeの症例も1例(2.0%)に認めた。検討した三つの方法ではD-waveの信頼性が高かった。筋電図記録ではFalse positiveが多く、これは麻酔や体温変化による影響と考えられた。さらに経頭蓋刺激・筋電図記録ではFalse negativeの症例も認められ、これは経頭蓋刺激時の刺激点が不明確であることと関連していると考えられたた。そこで、この点を明確にするため、経頭蓋刺激時に脊髄硬膜外より誘発される誘発電位を3症例において皮質直接刺激と同時記録しD-waveと比較した。結果として、潜時はD-waveと比較すると経頭蓋刺激で短く、とくに刺激強度を上げていくと短縮する傾向がみられた。また、経頭蓋刺激ではD-waveよりも約5倍の振幅を持つ電位が記録された。さらに異なる2点で記録した電位の潜時から求めたRegression lineを比較すると、皮質刺激の刺激点がC2下端よりも約130mm上方であるのに対し経頭蓋刺激では約60mm上方であり、経頭蓋刺激時の刺激点は脳幹近傍(大孔周辺)であると考えられた。以上より、経頭蓋刺激-筋電図記録は脊髄手術時の運動機能モニタリングとして用いるのには適しているものの、頭蓋内の手術を行う際の運動機能モニタリングとして用いるには不適切であると考えられた。
|
Research Products
(29 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] ジストニアに対する脳深部刺激療法の長期成績2011
Author(s)
深谷親, 下田健太郎, 渡辺充, 森下登史, 角光一郎, 大高稔晴, 大渕俊樹, 加納利和, 小林一太, 大島秀規, 山本隆充, 片山容一
Organizer
第50回日本定位・機能神経外科学会
Place of Presentation
広島(シンポジウム)
Year and Date
2011-01-22
-
-
-
-
-
-
[Presentation] (Symposium : Mapping and monitoring of eloquent area during neurosurgery) D-wave monitoring in brain tumor surgery.2010
Author(s)
Fukaya C, Watanabe M, Sumi K, Otaka T, Shijo K, Nagaoka T, Kobayashi K, Oshima H,, Watanabe T, Yamamoto T, Katayama Y
Organizer
29^<th> International congress of clinical neurophysiology
Place of Presentation
Kobe(招待講演)
Year and Date
2010-10-30
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-